【業種別】ファクタリング活用事例集!事業特性とメリットなどを紹介

ファクタリングは様々な業種で利用が拡大しています。

手形取引が減っているため、信用取引の契約がほとんどになった日本の商取引。

中小企業を中心にして資金調達にファクタリングを利用する企業が急激に増えています

ファクタリング契約をお考えの方は、どのような業種がファクタリングを利用しているのだろうと疑問でないでしょうか?

そこでファクタリングを利用する割合が多い業種をくわしく紹介していきます。

 

ファクタリング利用が多い業種は、主に納期の後に高額入金がある業種です。

とりわけ入金までの期間が長い建設・リフォーム業ではファクタリングが大いに役立っています。

ファクタリング活用例の結果にも顕著に表れていますね。

建設業 35%
運送業 29%
製造業 24%
卸売・小売業 12%

この他にも多くの業種でファクタリングは活用されています。

以下ではそれぞれの業種でどのようにファクタリングが活用されているのかを紹介していきます。

小売業の事業特性とファクタリング活用事例

小売業は、卸売から仕入れた商品の販売、それに伴うサービスを提供することを生業とするものです。

小売業を営む中小企業は数多く存在しますし、仕入れを制限すれば資金ショートは起きにくいのでは?と思われています。

一つ一つの商品は少額なので売掛金の回収にも問題がありませんし、売り上げの要となるのは最終消費者への商品販売なので、すぐに回収ができて資金には困りそうないからです。

しかしそんな小売業にも資金ショートは起きてしまいます。

多くの業界ではサービスと入金の時間差が原因になることが多いのですが、小売業の場合は赤字や在庫が直接的な原因になり得るのです

小売業では単価の低い商品の取扱が多いため、消費者に大量販売する必要があることから、その分だけ在庫を抱えておかなければいけません。

在庫が増えれば増えるほど、管理する土地や倉庫や人件費にかかる費用もかかります。

しかも消費者のニーズは時によって急増したり、減少したりと予測が付けづらく、売れたとしても一人あたりの消費者から得られる利益が少ないです。

小売業の事業特性

小売業の事業特性を理解するためには用取引の仕組みから説明していきます。

小売業は、基本的に一般消費者を対象として物の販売やサービスの提供を行う会社を意味しています。

個人への販売が主である小売業においては掛売りがほとんどなく、販売した商品や提供したサービスの対価は基本的にその場で回収することができるので、運転資金に困るということはなく、他業界と比べると資金繰りが困難になることは珍しいです。

しかし、赤字と過剰在庫になった場合には資金がショートする可能性があります

そもそも「小売り」は各々の消費者に向けた単位製品に対して、小分けにして販売するという意味。

小売業におけて販売相手は個人しかいないので、売上は顧客数×単価によって計算されます。

つまり、小売業においては、顧客に対してどれだけの商品をいくらで販売したかが重要です

売上に必要な要素である顧客数と単価はコントロールが難しく、需要の急増に対応できるように在庫を準備しておく必要もあります。

在庫は売り上げを作り出す重要な存在であるとともに、資金の滞留という一面も持ち合わせているのです。

お金も使って初めて価値がでるように、在庫も販売して初めて利益となります。

さらに、在庫として商品を抱えていると、盗難・破損・陳腐化などによってその価値は徐々に減少します。

仕入価格よりも販売価格の方が安くなってしまい、利益がでずに結果として赤字に転落してしまうことがあるのです。

在庫過剰や赤字になると資金繰りが悪くなり、仕入れにかかる費用が払えくなる可能性も存在しています

そんなときに頼れるのがファクタリング。

以下では、小売業がファクタリングを利用するメリットについて詳しく説明していきます。

小売業がファクタリングを利用するメリット

小売業の場合には、売掛金回収の心配はありませんが、在庫を抱えると資金ショートのリスクが高いと説明してきました。

どれくらいの商品が売れて、どれくらいの商品が残っているのか?

次に商品が納入されるのはいつか、どれくらい商品が売れそうかなどを予測することは非常に困難です。

どんなに在庫管理をしても、不可避的に意図しない数量に膨れていることもあるのです。

そこで資金調達に役立つのがファクタリングです。

ファクタリング売掛債権がないと利用できないのでは?とお考えの方も多いでしょうが、実は他の使い道があるのです。

売掛債権がない小売業者というと、最終消費者に商品を販売する電気店・家具屋・洋服販売店・宝石店などを挙げることができます。

これらの業種では大口の法人と取引がない限り、売掛債権を所有していることはありません。

ただし在庫は大量に余っているという事実がある。

そこでファクタリング会社と契約すれば在庫を譲渡することも可能なのです

在庫をファクタリング会社に譲渡すれば不良在庫を会社からなくすことができるので、その管理にかかっていた費用や処分費用を節約することができますし、ファクタリングによって資金を得ることができます。

ファクタリングは、抱えている在庫をファクタリング会社に譲り渡し、滞留している在庫を流動化するための仕組みなので、借入金ではなく弁済の必要もないことも大きなメリットです。

小売業のファクタリング活用事例

ここまでは、小売業の事業特性やファクタリングの活用方法、小売業においてファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきました。

ここからは、小売業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して新しい設備に投資ができた

当社は呉服のレンタルと小売業を行っている会社で、その当時和服離れから赤字ではあったものの、卒業式の需要は続いていたので資金繰りとしては安定していました。

ただ外部環境は刻々と変化しており、他社との競争も激しくなっていたことから、新しく事業を起こしたいと考えてしました。

でも新規事業へ投資をするためのまとまった資金がありません。

設備投資のための資金を融資して欲しいと銀行に相談したところ、現在の状態では融資はできないと断られてしまいました。

他社との競争も激しくなっていたことから、値段を引き上げることも難しく、値段を引き上げると従来からの消費者が他社に流れてしまう可能性もあったので、現状維持で経営を行うしかありませんでした。

そこで利用したのがファクタリングです。

ファクタリング会社で資金調達ができることは友人から聞いていたので特に不安もなく申込をすると、在庫として残っている呉服の買取か売掛債権の譲渡、どちらも選べると伺いました。

ただ、残った在庫はレンタルとして貸し出せるので、総合的に考えて売掛金を譲渡して資金調達することになりました。

ファクタリングを活用したことによって、資金を作ることができ、今では新規事業も順調に業績をのばしています。

新規事業が好調のため、従来の事業でも安定した経営ができるようになり、経営状態は大きく改善できて赤字からも脱出することができました。

小売業でなかなかファクタリングを活用しているという会社はありません。

まだまだ小売業でファクタリングが浸透していないからです。

しかし、当社のケースが示しているように、在庫を使ってファクタリングを行うことで資金繰りを改善することができますし、財政状態も改善することができます

ファクタリングを活用して在庫を資金にして資金繰りが改善!

当社は在庫管理を徹底し、売上を予測してきちんと商品を管理していたつもりでした。

しかし、売上の予測が大きくはずれてしまい、不良在庫を抱えてしまいました。

在庫として抱えていた商品は当時流行したものであったため、その分販売できると思って大量に仕入れをしましたが、流行が終わるのも早く販売数が思うように伸びなくなってしまったのです。

今後もその商品が売れる見込みは残念ながらなく、倉庫に保管しておけばおくほど商品の価値は陳腐化してしまいますし、保管のための場所や管理費用もかかっていました

そこで当社では、ファクタリング会社にこの商品を譲渡することによって不良在庫を資金にすることに成功しました。

不良在庫の管理に係る費用も従業員もいらなくなったので、管理費用だけではなく、従業員をもっと他の重要な業務に配置換えすることができるようになったと思います。

借入金ではなく、同じ資産である棚卸資産が現金となるので、財務状態もずいぶん改善しました。

たしかに、在庫ファクタリングは比較的安い値段でファクタリング会社が商品を買い取ることになってしまいますが、早い時期にファクタリングを利用することを決断することができれば、管理費用などを節約することができるので結果的にお得なのではないかと考えています

アパレル業の事業特性とファクタリング活用事例

アパレル業の事業特性

アパレル業はどのような事業特性があるのでしょうか?

一番の特徴は金銭債権が現金化されるまでに時間がかかることです。

アパレル業においては、メーカーからの受注に応じるために倉庫内で在庫を抱えなければならないことが多く、材料を仕入れて製造を行い、それをメーカーに販売するので、金銭債権を受け取るでにはかなりの時間がかかります

そのため、通年での経営状態が良好であるような場合でも、一時的に資金繰りが悪くなってしまうことがあるのです。

二つ目のアパレル業の事業特性は、製造・在庫管理の煩雑さです。

アパレル業は流行や季節によって商品の変動が激しく、サイクルの回転が非常に早いことが特徴。

短期間で商品が入れ替わることになるので、過剰な仕入れを行ってしまうと、販売できる見込みがない商品が在庫として残ってしまうことになります。

例えば、冷夏や暖冬など気候の変化が例年と異なる場合には、予想したほど売れ行きが伸びないということ十分考えられます。

そうすると在庫として管理費がかかってしまいます。

反対にヒット商品となって予想をはるかに超える売れ行きとなれば予算以上の製造コストがかかってしまいます。

しかしそれを正しく判断して製造量を決めるのは大変困難です。

アパレル業の事業特性はこれだけではありません。

多くのアパレル事業社がサプライチェーンで製造から販売まで取引企業が連続していることから、一つの企業が苦境に陥ってしまえば、その企業を使っている他の縫製工場・染色加工工場・記事メーカーなど、様々な会社が影響を受けることになります。

多くの会社が関わっていることで、アパレル業は連鎖倒産が起きる可能性も高く、ある企業の倒産が自社の資金繰りも悪化させてしまう可能性があるのです。

以上のアパレル業界の事業特性でした。

これを踏まえてアパレル業がファクタリングを利用すると、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

アパレル業がファクタリングを利用するメリット

ここまでは、アパレル業が資金ショートを起こしやすい理由と事業特性について説明してきました。

以下では、アパレル業において、ファクタリングを活用する2つのメリットについて詳しく説明していきましょう。

まず一つ目は資金ショートしたときにすぐに資金調達ができるという点です。

ファクタリングはファクタリング会社に売掛金や受取手形といった金銭債権を譲渡し、その対価として現金を受け取る仕組みです。

上記にある通り、アパレル業は資金ショートの起きやすい業種。

ファクタリングを活用すれば突発的な製造コストの増加があっても、素早く資金を調達することができるのです。

もしも売り上げが止まってしまったり、急な設備投資が必要な場合はファクタリングを利用すれば事業資金が確保できるのは大きなメリットです。

二つ目は与信情報の管理ができるということです。

アパレル業では、自社で一貫して一つの服を製造していることは珍しく、ほとんどが工場に洋服の制作を依頼して、工場が受注することになります。

受注産を行っている工場には取引先がたくさん存在しており、管理する売掛債権も膨大な数

そこで問題になるのが多くの取引企業の与信管理です。

与信管理を全てこなすのは中小企業には非常に困難ですが、ファクタリング契約をすれば取引先のように与信管理はもちろん、新規の会社の与信調査も行ってくれます

このように、アパレル業ではファクタリングの活用は非常にメリットが多いのです。

ファクタリングが活用できるアパレル業ですが、実際に利用した企業の話を紹介させていただきます。

アパレル業のファクタリング活用事例

アパレル業においてもファクタリングを活用すれば資金繰りの改善が可能です。

ここでは実際に利用したアパレル業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して資金を調達!

私の会社はアパレル業を営む会社で服を製造するための複数の工場を抱えています。

海外にも工場を抱えており、海外工場では現地住民を雇って経営を行っています。

そのような中、海外の工場でストライキが発生し大幅な賃上げ要求がありました。

中長期的に考えれば、労働者のストライキに応じる用意はありましたが、現在受註を受けている分はなんとしても製造を納期までに完了させなければなりませんでした。

万が一製造がストップしてしまうようなことがあれば、店頭に並べる時期に依頼されている服を納品することができなくなってしまい、販売先のお店の経営が危うくなってしまいます。

アパレル業は、発注サイクルが基本的に早いことから、資金繰りはギリギリの状態で経営しているところが多いです。

メーカー側からの発注内容が固まって契約を結び、実際に海外の工場を可動させるためには実質的に2週間程度の猶予が必要で、一日も無駄にすることはできません。

万が一お店側の要求通りに服を揃えることができなければ、そのお店との今後の取引にも影響を及ぼしてしまいます。

これまで積み上げてきた信用も台無しになってしまうので、ストライキを何とか収めるために今シーズンの服についてはコスト増を承知のうえで、労働者たちの賃上げに応じることとなりました。

しかしながら、私の会社でも資金繰りは一杯一杯であり、シーズン柄資金繰りが厳しい状態であったため、ストライキで賃上げされた分の資金を調達できずにいました。

そのため、取引のあった銀行に融資を申し入れましたが、時間的余裕が残されていなかったことから審査に時間がかかってしまう融資は見送らざるを得ない状態でした。

結局、その期については賃上げ要求分の資金はファクタリングによって融通することにしました。

売掛金を譲渡するだけだったので、銀行と比較すると審査の時間もかからずに迅速に対応してくれることがファクタリングを利用するメリットだと思います。

取引先の信用次第だとは思いますが、ファクタリングを活用すれば素早く資金を調達できます。

賃上げ要求に応じることができたことによってストライキ問題も解消しましたし、販売先とも取引を継続することができました

ファクタリングを活用して資金繰りを改善!

我が社は某大手のアパレル業者である取引先からの依頼を受けて、洋服を製造する業務を行っています。

取引先からの依頼があって初めて商売が成り立つので、会社としては積極的に営業活動を行って製造依頼を獲得していました。

そのような戦略で取引先を増やしていった結果、有難いことですが自社では管理しきれないほどに取引先が増えてしまったのです。

取引先の会社の規模は様々でしたが、継続的に依頼をしてもらっている会社もあるので、それぞれの会社の経営状態についてはほとんど気にしていませんでした。

そんなある日、ある一つの会社が倒産したと連絡がきて、会社が所有していた売掛金が回収できない状態に陥りました。

もちろん、貸倒引当金の計上はしてありましたが、売掛金が回収できなくなったことによって資金繰りが一気に苦しくなってしまいました

たった一社の売掛金が貸倒れただけと油断していたのも良くなかったのですが、起こってしまったことは仕方ありません。

それがきっかけで、我が社では徹底的な取引先の債権管理と、信用調査も積極的に行うようになりました

しかしながら、自社内で取引先の債権管理を徹底しようとすると取引先が非常に多いため、担当従業員への負担も大きくなってしまいました。

債権を管理する独立した部門があったわけではないので、債権管理の手間をファクタリングを活用して軽減しようと考えました。

もちろんファクタリングを利用する手数料は割高ですが、銀行から融資を受けるのとは違って無駄な時間がかかりませんし、将来に渡って支払わなければならない利息ではありませんから、面倒な支払手続きなどもなく安心です。

ファクタリング契約を結んでおけば、ファクタリング会社が取引先の信用情報を管理してくれるので、取引先の財政状態に素早く対応することができるようになったことも大きなメリットとなりました。

アパレル業でファクタリングを活用してみたいと考えている場合には、金銭債権をファクタリング会社に譲渡することによって期日よりも前に現金が手に入る効果だけではなく、債権管理の一部をアウトソーシングすることができる効果もあるのでとてもおすすめです

不動産業の事業特性とファクタリング活用事例

不動産業で資金ショートしてしまうリスクは主に投資額や市場金利の2つが原因です。事業特性とともにその理由を説明していきます。

まず、不動産業の特性として投資額の大きさがあります。

不動産業は管理費・家賃・テナント料を顧客から得ることをビジネスモデルとしているので、それらが得られそうな目ぼしい物件を押さえる必要があります。

また、ビル管理の人件費高騰や土地・建物などの老朽化による価値減損によって、資産の維持費用もかかります。

建築基準法の改正によってこれまでは必要なかった補修工事などが必要となったり、不動産価格が高騰する中で必要なコストは増大するばかりです

さらに、不動産業を営む者が建物を建設して販売する場合、建築基準法や住宅の品質確保の促進等に関する法律、マンションであれば建物の区分所有等に関する法律による規制を受けることになります。

多額の投資は契約がとれれば実を結びますが、高額な資金が必要なので一度でも投資ミスをしてしまうと後に資金繰りに苦しむ原因となってしまいます。

次に、市場価値の変動幅が大きいという業界特性です。

不動産価値は景気によって大きく変動するので、不動産価格が突然暴落する可能性もありますし、将来どれくらいの収入が見込めるかを計算することは容易ではありません。

予想が外れてしまえばせっかく購入した不動産が価値がないものとなってしまい、収入を得られなくなってしまいます。

特に、不動産業における資金繰りは将来の景気回復とともに改善が見込まれているものの、景気後退局面にある昨今では悪化していると言えます

消費者にとっては、不動産業は人生に一度の高い買い物であるため、早いスパンで買い換えるものではありません。

長期間に渡って消費者と交渉し、取引をおこなわなければならないので、税制や金利動向などによってビジネスの方向性が大きく変化してしまうのです。

以上のような2つの事業特性がある不動産業では、毎月売上が入ってきていれば業績を伸ばせるのですが、契約がとれなかったり入金が遅れたりするとたちまち資金繰りが悪化します

不動産を販売や賃貸、テナント契約をする場合、用地を取得してから物件の開発・販売・引渡しが完了するまでに1~3年必要となります。

そのため、もし地価が上昇しているような局面であれば付加価値を価格に転嫁することで利益をあげやすい一方で、地価が下降しているような状況においては、高く仕入れた土地に建てた建物を相場が下がる中で販売しなければならず、割高感が出て売れ残っていまいます

つまり、不動産の開発期間中は常に価格変動のリスクを背負わなければならないのです。

このように不動産業では入金までにかかる期間が長く、不安定な事業特性ですので資金ショートが起きてしまうのです。

では、不動産業で資金のショートを防ぎ、資金繰りを改善するためにはどうしたらよいのでしょうか?

答えはファクタリングです。

ファクタリング業者を上手に活用すれば、売掛金を譲渡するだけで多額キャッシュインフローを生み出すことができます。

以下では、不動産業において、ファクタリングを活用するメリットについて詳しく説明していきます。

不動産業がファクタリングを利用するメリット

不動産業がファクタリングを利用するメリットとしては市場価値が下がっている時だけ必要な分を現金化できるということです。

上記でも紹介したように、不動産業は多くの条件によって売上が左右されるので資金調達が必要ない時と必要な時の振れ幅が大きいです。

通常不動産業を営んでいる事業者が資金調達をしようとすると、不動産担保融資という手段を利用します。

不動産担保融資では、土地や建物といった不動産を担保にして銀行やその他の金融機関などから借入れを行うこといい、不動産の担保価値や借入れを行う会社の支払能力の審査に応じて融資額が決定されます。

不動産担保融資は、不動産が担保となっていることから一度に借りられる額が大きく、金利も低いので、長期にわたって返済することも可能という特徴があります。

しかし、不動産担保融資はあくまでも銀行からの借入れということを忘れてはいけません

返済不能な状態に陥れば、担保となっている不動産を失うことになりますし、融資の条件によっては、他社に借り換えなどを行って中途で契約を行う場合には違約金がとられることもあるのです。

さらに、不動産担保融資は融資額の1〰3%程度の手数料が必要となり、抵当権の登記費用や不動産鑑定費用も支払います。

不動産の担保価値の審査には非常に時間がかかるため、変わりゆく経済状況に対応するための素早い資金調達には向いていません。

そこでファクタリングを活用すれば売掛債権を譲渡するだけで、資金調達ができます。

取引先に対する債権をファクタリング会社に譲渡することで、手数料が差し引かれ、契約からおよそ1週間程度で指定の口座に入金

非常にスムーズな資金調達が可能です。

資金調達の金額も譲渡する売掛債権の額面に応じるので、一度決まったら変えられない銀行融資よりも優れた資金調達方法と言えます。

自社が保有している金銭債権の範囲内で現金化することになるため、後に返済を迫られる心配もありません。

このように不動産業でファクタリングを利用するメリットは大きく、上手く活用すれば資金繰りを解決することができます。

そこで次項では実際に不動産業を営み、ファクタリングで経営改善した事例を紹介します。

不動産業のファクタリング活用事例

不動産業においてもファクタリングをうまく活用することができれば会社の資金繰りを改善でき、資金繰りに余裕ができれば、会社の将来も安泰となり新たな事業展開も可能となります。

上では不動産業におけるファクタリングの活用方法、また、不動産業におけるファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきましたが、ここからは、不動産業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して資金繰りが改善

私の会社は、新開発が始める地域に新しくビルを建て、そこを貸しビルとしてテナント料を得る計画がありました。

ビルを建てる計画は順調に進んでおり、土地の購入交渉もスムーズに進んでいたことから、計画は順調に進んでいるものと思われていました。

土地もビルの購入契約も完了して支払いが始まるタイミングだったのですが、その地域で深刻な地震被害にあってしまいました。

土地の購入費用からビルの建築費用、修繕費などを含めるとかなりの原価となってしまい、大きな資金を失ったのです。

修繕費などの突発的に必要となった費用に加えて、定期的に土地やビルの購入費用のために金融機関から借入の返済もしなければなりません。

そのため、会社の資金繰りがかなり悪化してしまい、資金繰りが行き詰まってしまう事態に直面することになりました

ビルが実際に賃貸に出されるとすぐにテナントが入ってくれたので、家賃収入とテナント料が収入として入ってくるようになり、会社の中に債権も増えてはいましたが、会社の中に現金がない状態であることには変わりはありません

急遽現金が必要になったので、我が社が保有している金銭債権をファクタリング会社に譲渡することによって一時的に資金を得ることにしました。

不動産業の安定的な金銭債権である家賃収入があれば、その早期現金化を行ってくれるということで、資金繰りに苦しむ我が社にとっては渡りに船だったと思います。

ファクタリング会社としても、家賃収入のような信用度の高い金銭債権であれば喜んで買取りたいということで話し合いも順調に進み契約に至りました。

信用度が高い金銭債権であれば、手数料も少なくて済むので非常にお得で、金融機関や公的機関から融資をしてもらった場合に支払わなければならない金利手数料よりも安かったです

その後会社の資金繰りは大きく改善され、手許に資金が増えたことによって経営状態も安定するようになりました。

一度ファクタリング会社とファクタリング契約を結んだ後は、定期的にファクタリング会社が取引先の信用情報についても調べて報告してくれるので、自社で取引先の信用調査をする必要がなくなったのもファクタリングを利用してよかったと思うことの一つです。

自社で債権管理業務や信用調査をする負担を軽減することができ、本業に会社の資源を割くことができています。

特に、金銭債権が多額にあるような会社は債権管理にかなりの費用と手間がかかっていると思いますが、ファクタリングを利用すれば債権管理業務を外部に委託することができるので、手数料との折り合いさえつけばファクタリングを活用しない手はないと思います。

ファクタリングは資金繰り改善のための手段であると考えられていますが、このような効果もあることも広まってほしいですね。

ファクタリングを活用して経営改善ができた!

我が社は大型のマンションを5棟、アパートを20棟所有している地域密着型の小さな不動産会社です。

最近では、昔からその地域に住んでいた地主の方が高齢化して管理しきれなくなった土地を買い取ってくれないかという相談が多く来るようになりました。

地域密着型の経営をモットーとしている我が社としては、できるだけ土地を購入しておくことが得策であると考えていました。

積極的に土地の買い取りを進めていきましたが、昨今の不況が相まってなかなか買い手が現れません。

そのため、土地の購入費用が嵩んでしまう一方で、収入は一定のままに留まっていたことから、資金繰りに苦しむようになってしまいました

それに対応するために、我が社ではファクタリングを活用しました。

ファクタリング会社に相談したところ、家賃や管理費、物件使用料のような定期収入の金銭債権がかなりの額があることがわかり、それを買い取ってもらえることになりました。

家賃にかかる債権は手数料が安くて済んだのですが、債権の種類によっては高くなることもあるので、事前に確認したいポイントですね。

ファクタリング会社によって手数料は異なるので、事前に十分に相談してできるだけ手数料が安くて済むところでファクタリング契約を結ぶことが大切だと思います。

建設業の事業特性とファクタリング活用事例

建設業は、発注者からの注文を受け、発注者の注文に基づき個別の建造物を造り、完成すると発注者に引き渡すという典型的な受注請負産業です。

そのため、労働力等を自社で固定的に保有するよりも、工事内容に応じ外部からその都度確保することによって、固定費の抑制と経営の弾力性をもたせて置くことが得策とされています。

専門化・分業化し高度に複雑化した工事に対して効果的かつ効率的な施行をするためにも、こうした取り組みがなされているわけです。

建設業にはこうした独自のシステムが存在していることから、工事期間も建築物に合わせて様々であり、工事期間が一年を超えることも珍しくないので、引渡しまでの期間が長くなる傾向があります

もちろん、引き渡す時が対価を受け取る瞬間であるため、受注から引き渡しまでの期間はお金を受け取る事ができません。

結果として、建設業は資金繰りが非常に難しくなることは必至の職種なのです。

さらに、建設業は元請会社の下にさらに一次下請・二次下請・三次下請と連なっているため、その関係性の中で一社でも資金繰りが苦しくなり倒産してしまうと、そのさらに下請の会社の資金繰りの影響にも影響を与えてしまい、最悪の場合連鎖倒産が生じることもあります。

以上のような事業特性があるからこそ、建設業においては最もネックとなりうる資金繰りを改善するためにファクタリングが頻繁に活用されているというわけです

さて、続いては建設業におけるファクタリング適用の流れを詳しく説明していきましょう。

建設業におけるファクタリングの流れ

建設業におけるファクタリングは、基本的に保証ファクタリングです。

ファクタリングを希望する金銭債権の所有者が、ファクタリング会社にファクタリングを希望することを伝えることから始まります。

ファクタリング会社は、金銭債権の所有者の取引先がどのような会社なのかについて信用調査を行い、金銭債権をきちんと回収できるかどうか審査がなされます。

審査を終えると、ファクタリング契約を正式に結ぶことになるため、金銭債権を保証してもらう手数料を支払うことによって、保証が開始されることになります。

建設業なら国から支援を受けられる

国土交通省は、平成22年3月1日から「下請債権保全支援事業」を開始しました。

この下請債券保全支援事業は、平成31年3月31日まで利用可能で、「中小企業・小規模事業者の経営・雇用安定、連鎖倒産の防止」を図ることを目的としています。

具体的に言うと、国土交通省は下請け企業がファクタリング会社支払う保証ファクタリングの保証料を援助して、下請企業が経営悪化に至らないような環境にしようとしているのです。

さらに、この仕組みを利用して資金調達を行ったとしても、保証履行に至ってしまった場合以外は元請企業に保証を掛けていることが知られることはありません。

また、一時下請企業だけではなく、二次下請企業も直接請負関係にある発注企業の保証を申し込むことができる上に、公共工事だけではなく、民間工事も対象となるので積極的に利用すると良いでしょう。

建設業がファクタリングを利用するメリット

上記では、建設業においては資金繰りがなぜ苦しくなってしまうのかについて詳しく説明してきました。

端的に、建設業においては金銭債権の回収までに時間がかかり、その額も非常に大きいことから、貸倒れてしまったときに大きな影響を受けやすいのです。

以下では、まず建設業の資金繰りが苦しくなる具体的なケースを詳しく説明した後で、その対応策としてファクタリングを利用するメリットをわかりやすく解説していきます。

建設業が資金繰りに苦しむケース

建設業において資金繰りが苦しくなる代表的なケースとして挙げられるのは、工期の延期による工事原価の増大です

建築業界は、どうしても仕事の進捗状況が天候に左右されてしまいます。

途中で追加の作業をする必要が出てきたり、その結果工事のための人員の増援が必要となったりと想定外の事態が発生し、追加の資金が必要となることも珍しくありません。

特に建設業における公共事業では、検査日が終了してからの入金となることが多く、例えば検査日が月末に掛かってしまった場合には、天候や工事の進捗状況に応じて1日、2日検査日がずれこんでしまえば、入金が1ヵ月先延ばしとなってしまいます。

前もって負担しなければならない工事原価が発生する上に、会社の資金を入金よりも前に持ち出さなければならず資金繰りが苦しくなるのです。

二つ目に、工事の先払いによって資金が不足してしまうことが挙げられます

例えば、通常、工事の施行を開始してからも、請負元からの支払いが行われるまでの期間が長いことが多いため、工事完了後の入金がなされる前に月々掛かるコスト(材料費・人件費)は自社で先払いしなければなりません。

材料費や建築機材のリース料などのほか、下請業者に工事の仕事を依頼する場合には外注費の一部を支払わなければならない場合もあります。

この他にも、現場作業員に対して支払う労務費など、現金で支払う必要がある出費が起きることもあります。

このように、建設業においては、最終的に収支がプラスになるような案件であったとしても、工事期間中に費用が嵩んでしまい途中の収支がマイナスになることが常です。

その結果、自社のキャッシュフローが不足してしまい、資金がショートしてしまいます。

資金繰りが苦しくなってしまう三つ目に、工事の請負元が倒産もしくは資金繰りが苦しいために入金してもらえない場合があります

例えば、工事は完了したものの、工事を請負った業者からの入金が無いまま倒産されてしまったケースでは、すでに下請け会社には発生した資金を回収できないということ。

その結果、支払いをした分が水の泡となり、自社の資金繰りが悪化してしまうことがあります。

少ない資金力である中小企業・小規模事業者にとっては一時的な資金繰りの改善のための手段としてファクタリングを活用するべきなのです

以下では、建設業においてファクタリングを活用するメリットについて詳しく説明していきましょう。

建設業においてファクタリングを活用するメリットとは?

建設業において、ファクタリングを活用する最大のメリットは、取引先の倒産・貸倒れリスクを回避できることと、自社において与信管理が不要になるという二点です。

保証ファクタリングを活用すれば、取引実績のない会社に対しても貸倒れのリスクを避けながら新規に取引ができるようになりますし、それに加えてファクタリング会社が自社に代わって与信管理を行ってくれるため、与信管理にかかる事務作業の手間やコストを削減することができます。

工事完成までの期間が長いといった建設業ならではの金銭債権の回収リスクを回避することができるだけでなく、元請が新規取引先という場合には、与信調査のアウトソーシング にもなるのです。

また、取引信用保険とは違い、ファクタリングの場合には、自社が保険対象となる取引先を任意で選ぶことができる点も特徴と言えます。

そのため、支払能力が高いと考えられる会社にはファクタリングを行わず、支払能力が低く、信用能力が低いと考えられる会社にだけファクタリングを行うというように活用できます。

その意味で、ファクタリングの方が取引信用保険よりも柔軟性の高い保証サービスなのです

建設業のファクタリング活用事例

ここまでは、建設業の事業特性やファクタリングの活用方法、建設業においてファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきました。

ここからは、建設業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して連鎖倒産を回避!

中小企業であったH社は、大手請負会社からの依頼で工事契約を締結し、発注元の一部業務を担っていました。

しかし、その大手請負会社が倒産してしまったことによって、請負っていた工事契約から入金があるはずだった金銭債権を受け取ることができなくなったのです。

大手請負会社だったため、B社にとっては大口の工事契約であり、その分今期の売上に大きく貢献する契約であったことは間違いありません。

H社は大手請負会社からの委託だったので財政状態も悪くないと考えていましたが、非常に大口の契約で前もって支払う資金も多かったため、念の為ファクタリング会社に相談し、事前にファクタリング会社と保証ファクタリングの契約を結んでおいたそうです。

ファクタリング契約を大手の請負会社が倒産するよりも前に結んでいたおかげで、大手請負会社の経営状況が悪くなっているという事態をファクタリング会社が察知して事前に教えてくれていたので、最悪のケースにも対応できるように自社の準備を整えておくことができました

さらに、ファクタリング会社が金銭債権の保証をしてくれたため、倒産してしまった大手請負会社からの金銭債権は受け取れなくなりましたが、ファクタリング会社の保証があったおかげで、自社の資金繰りが影響を受けることはありませんでした

H社のように保証ファクタリングを利用して、貸倒れリスクをきちんと管理しておかなければなりませんね。

ファクタリングを活用してリスクを回避しながら新規事業を展開!

東京オリンピックの需要を見込んで、新規事業を展開しようと考えていたC社。

新しい取引先を開拓して売上を増やしたかったのですが、与信管理など事務手続きの多くの時間がとられるようになってしまっていました

新しい取引先を開拓しようにもその時の会社の人員では与信管理をすることができない状況が足かせになっていたのです。

そこで保証ファクタリングを利用すると決めたC社は、与信管理をファクタリング会社へと委託することで、社内の与信管理の負担を軽減しながらもより質の高い与信管理が可能となりました

取引先で貸倒れが生じても、ファクタリング会社が金銭債権の保証を行ってくれるので安心して取引先を拡大することができ、新規事業の展開もうまくいくように。

取引先の信用情報については、適宜ファクタリング会社が連絡してくれるので、取引先の経営状態も把握することができ、長期的な事業計画も立てやすくなったため事業計画通りに展開できたのです。

ファクタリングを活用して資金繰りを改善!

R社は建設業営む中小企業で、民間の工事を受注する以外にも公的機関の入札制度にも積極的に入札を行って事業を展開していました。

事業そのものは順調で、財政状態も良好で前期は黒字。

しかしながら、今期は、多様な取引先と工事契約を結ぶようになり同時進行で様々な工事を進めていたのです。

完成した建築物を納品してから入金までの期間が3ヶ月もあり、翌月に大口の建設工事が入った際には、材料費や外注に関する費用の支払いができない状態に陥ってしまったのです。

また、大規模な案件の工事契約も結んだものの、金銭債権が入金されるまでの期間が長いために、外注先への支払いが遅れ、翌月には資金がショートしてしまう状況で倒産寸前でした。

取引先から仕事の引き合いはたくさんあったことから、先々の売上は見込めていたものの、一時的に支払いが嵩んでしまったために手元資金が無くなった状態だったのです。

資金繰りを改善するために、銀行から融資を受けることを考えすぐに銀行に相談しましたが、設立して間もない会社であったため融資を断られ続ける毎日。

資金繰りがどうしようもなくなり途方にくれていたところ、買取ファクタリングがあるということを知りました。

R社は売掛債権があったのでファクタリング会社に相談すると、債権を譲渡しさえすればすぐに資金を提供してくれるとのことだったので、ファクタリング会社と契約しました。

建設業を行っている中小企業・小規模事業者の多くは、金銭債権は多く持っていても現金が足りないというケースは非常に多いです。

そんなときは買取ファクタリングで金銭債権をファクタリング会社に譲渡することで期日よりも前に資金化することで資金繰りは大きく改善できます

人材派遣業の事業特性とファクタリング活用事例

最近では自由に働き方が選べることもあって、その需要が増えてきている人材派遣業。

求職者に対する求人数を表した有効求人倍率は2012年の0.8倍から2018年には1.6倍にまで上昇しており、経済的にも安定しているので資金ショートにならないような気がします。

しかしある理由から人材派遣業でも資金ショートが起きてしまうのです。

それは入金と支払いのずれが大きな要因で、人材派遣業は従業員に対する支払いを期日内にしなければいけませんが、取引先である派遣先企業からの入金は数か月先になるからです。

派遣先企業から支払いがあるのかは契約に依存します。

そのため、契約条件次第では数ヶ月後に入金があるという場合も少なくないのです。

しかも近年では、人材派遣業は価格競争が激しくなっていることから、薄利多売で人材を派遣している会社も少なくありません。

その結果、派遣先から派遣料として入金があったとしても、一人あたりの入金額は大きくないことから、多くの従業員を派遣しなければ会社の利益を捻出することができないのです。

このような背景があって、派遣先企業と支払いのズレが大きくなっていくと、資金がショートしてしまうということも少なくありません

もしも従業員を派遣した取引先が入金前に経営状況が悪化し倒産、その債権が回収できなくなってしまったらどうでしょうか?

手元に現金がないと従業員に給与支払いができなくなってしまいます。

ひどい場合には、連鎖倒産という事態も起こることがあるかもしれません。

そんな資金ショートが起きてしまう人材派遣業でもファクタリングを利用すれば解決できる問題ばかりです。

この記事では、ファクタリングを利用するメリットについて説明するとともに、その活用例を紹介していきます。

人材派遣業の事業特性

人材派遣業の事業特性

最近、人材派遣業に関する法律の整備が進められており、人材派遣業を営む事業者は資産額に一定の制限がかけられ、資産額が非常に重要視されるようになってきました。

この法律ができたのは、派遣労働者に対する未払いなどの問題が背景にあり、労働者を守るために制定されています。

人材派遣業を営む事業者は、会社の中に一定の資産と、現金・預金も蓄えておく必要がでてきたのです。

この条件を満たすための新基準においては、基準資産額という数値が用いられています。

経営状態が悪化してしまうと、この基準に達することが出来ずに、そもそも人材派遣業を続けていくことができなくなってしまいます。

事業所単位で以下の財産的要件として常時雇用している派遣労働者が10人以下の中小事業主の場合には、基準資産1000万円以上であることが明記されており、常時雇用している派遣労働者が5人以下の中小事業主の場合でも、基準資産が500万円以上なければなりません。

さらに、基準資産額は負債総額の7分の1以上とされています。

例えば、負債総額が7,000万円である場合、1,000万円の資産を所有している必要があるのです。

また、事業資金として自己資金名義の現金・預金額が1,500万円以上なければならないことから、資産の中でも現金を所有していなければ人材派遣業を続けることができなくなります。

このように、人材派遣業においては資産の額というのは非常に重要な意味を持っており、特に現金預金は、派遣労働者の給与を守る意味で担保として活用されるので、会社の中に残しておかなければならないことが法律によって定められています。

以上から人材派遣事業者においては、資産の中でも特に現金・預金の額が非常に重要であり、資金繰りは非常に重要と言えます

人材派遣業がファクタリングを利用するメリット

人材派遣業がファクタリングを利用するメリッ

人材派遣業がファクタリングを活用するメリットは二つあります。

一つ目は支払と入金の時間のずれを短縮できること。

契約内容によりますが、人材の派遣があった翌月に入金があることが多く、遅ければ6ヶ月後に入金されることも少なくありません。

しかし入金前でも従業員には給与を支払う必要があるため、そのずれによって資金繰りが困難となってしまうと説明させていただきました。

ファクタリングを上手に活用すれば、自社が所有する売掛金などの金銭債権をファクタリング会社に譲渡することでその対価として入金日よりも前に資金を得られますので、資金ショートが起きてしまう前に対応ができるのです。

銀行や公的機関から資金の提供を受けることもできますが、その場合審査が厳しくなりますし、事業計画書や財務諸表を準備しなければならないなど多くの時間を要します。

ビジネスローンでも同じように審査も厳しくなりますし、支払能力や業績のチェックなどもあり、その審査に通らなければ資金の提供を受けることはできません。

ファクタリングは銀行・公的機関・ビジネスローンとは異なり借入金ではないので負債ではないので審査も早く、ファクタリングをうまく活用すれば会社の財政状態を改善することができると言えます。

二つ目のメリットは急なトラブルにも対応できるという点です。

例えば、取引先である派遣先の会社が倒産してしまった場合、ファクタリング会社に債権を譲渡しておけば、債権回収はファクタリング会社が行うので、たとえ派遣先の債権が回収できなくなっても、自社が責任を問われることはありません。

ファクタリングを活用していれば派遣先が倒産した場合でもその影響を受けずに済むという訳です。

また、予想以上に費用がかかってしまうと、基準資産額を下回った場合に営業できませんが、ファクタリングを利用すれば期日前に入金があるので通常どおり業務を行えます。

ファクタリングを活用すれば、金銭債権を所有しているだけで一時的に資金の提供を受けることができるので、資金繰りを改善することができるのです。

以上の二つが人材派遣業がファクタリングを利用するメリットでした。

気になるその効果ですが、人材派遣業の会社はどのようにファクタリングを利用しているのでしょうか?

人材派遣業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

ここまでは、人材派遣業の事業特性やファクタリングの活用方法、人材派遣業においてファクタリングを活用するメリットなどについて詳しくお伝えしてきました。

そこで人材派遣業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して資金繰りが改善された!

我が社は、人材派遣業を営んでおり、専門職に特化したベテラン人材を派遣することを得意としています。

専門職の人材が集まっていたので、一度取引先と契約を結べばそれなりの派遣手数料を得ることができたので、ビジネスも安定していました。

しかしながら高度な専門職は高くついてしまうので、安くて単純な作業をしてくれる人に対する需要が増加していることから、我が社の売上は次第に減少していました

もともと、人材派遣業は経済状況に左右されるので、求人倍率が高くなるような好況時には、優秀な人材を確保するためのルートとして人材派遣業事業者に対する期待も高くなることから市場規模も拡大します。

しかしながら、市場規模が拡大したからとして、そのタイミングで従業員を増やすと、その好況時もいつか終わってしまうので、市場規模が縮小したときに対応が遅れてしまいます。

市場の縮小を予想することは非常に難しいですし、市場規模が縮小したとしても、自社で雇っている従業員は簡単に解雇することはできません。

その結果、我が社では従業員を派遣したくても派遣できないという事態になり、派遣先企業からの入金も3か月先。

資金繰りは苦しくなる一方でした。

従業員への給与支払いは絶対に遅らせたくありませんし、専門職以外の人材を雇って契約を増やしたくても価格競争が激しくなっているので困難です。

このままでは3か月間乗り切れないと思ったので、同じく人材派遣業の社長仲間に相談するとファクタリングを勧められました。

銀行融資よりも早く資金調達できて、当時の我が社にはぴったりの資金調達方法だったと今でも思いますね。

ファクタリングを活用したことで資金ショートに悩まされることはなくなり、何とかまわしているうちに経済も回復してきました。

もし資金繰りで困っている場合には、積極的にファクタリングを活用することをおすすめします。

ファクタリングを活用して一時的に手元資金を上手に増やすことができれば、その分できることも広がりますよ

ファクタリングを活用してまとまった資金を手許に残すことができた

我が社では、東京の様々な会社に一般事務職を行う従業員を派遣する事業を営んでいました。

多くの従業員を派遣しておりますが、人間関係のトラブルなど想像もしないようなトラブルが起こります。

当社でも、年に数回程度派遣した従業員がトラブルを起こすことはありましたが、それほど大きな事案ではなかったことから、その場で臨機応変に対応していました。

しかしながら、派遣した従業員が会社のお金を盗んでいることが派遣先で発覚し、多額の違約金を請求されることになってしまったのです。

我が社には多数の派遣従業員がいるとはいえ、このようなことは初めての経験でした。

今回の件に関しては、明らかに私の会社から派遣した従業員に非があったことから協議は難航し、最終的に我が社が違約金の負担をする必要があります。

違約金は非常に高額であったため、一度に支払うことは非常に困難でした。

そのため、公的機関や銀行に融資をお願いしてみたものの、以前経営状態が良くなかった頃に返済が遅れてしまったことがあったので融資を受けることはできませんでした。

融資を受けることができなければ、違約金を支払うことができなくなってしまうので、会社が立ち行かなくなってしまいます。

そんな折り、ファクタリングによって資金を調達できるということを知りました

私の会社の場合、事業自体は非常に好調であったため、今回の違約金の支払いさえ乗り切れれば大丈夫な状態だったので、ファクタリングを利用して資金を捻出することにしました。

ファクタリングの利用にあたっては金銭債権が必要でしたが、十分な金銭債権を所有していたことから、期日よりも前に現金化することができ、違約金の支払い前に資金を用意することができました

資金を用意するまでの時間もファクタリングならかからないので、突発的な事件などによって急遽資金を用意しなければならなくなったような場合には、ファクタリングは非常に有効な資金調達の方法だと思います。

私の会社のような事例はいつ起こってもおかしくないです。

人材派遣業の事業者であれば、資金を調達するための方法が融資以外にもあると知っておくだけでどんなことがあっても対応できますね。

インターネット通販業の事業特性とファクタリング活用事例

スマホの普及率が80%近くにのぼる昨今、いつでも買い物ができる便利さから、どの世代でもインターネットで物を購入することが増えてきました

インターネット通販が急激に成長を遂げてしまったので、配送物が増加して運送業はてんやわんやの状態がおき、各社が運送料の値上げをしたのも記憶に新しいです。

かつて華やかな世界であった百貨店も最近では閉店を余儀なくされ、その損失を補うためにインターネット通販に進出してきてるほどです。

実店舗の販売にはテナント料や人件費など、商品が売れていなくても継続的にかかる費用があります。

しかしインターネット通販業の場合は倉庫と発送チャネルがあればよいので、実店舗を構えるのと比べて費用が抑えられ、利益率が高くなります。

そんな急成長を続けるインターネット通販業ですが、どのような状態で資金ショートが起きてしまうのでしょうか

それはインターネット通販事業の特性が関係しているので次項で詳しく紹介していきます。

インターネット通販業の事業特性

インターネット通販業の事業特性

インターネット通販業で特筆すべきは広告宣伝費に多額の費用がかかることです。

実店舗ではきれいに並べられた商品を手に取りたくなりますが、インターネット通販は商品を網羅的に見せることができないので、お客さん自身がお目当ての商品を探せるように広告宣伝費に多くの投資をします。

インターネット通販業を営むにはそれだけではありません。

売上があがる前に、仕入・発送費・商品管理費も必要です。

もしもEコマースサイトを借りて販売している場合は手数料の支払いもあるかもしれませんね。

これら費用は顧客から入金が得られるより前にかかるもので、売上をのばしつづけるのは継続的に販売促進活動を行わなければなりません。インターネット通販業においては先行投資が不可欠なのです

さらにインターネット通販業においては、商品を売り上げたとしても顧客からその場で直接対価を受け取るわけではありません

。多くの場合、コンビニ決済・代引き引き換え・銀行振込・クレジットカード決済など様々な支払方法が選択されます。

そのため、債権を回収には短くて1週間、お客さんが後払いを選択した場合は長くて2か月ということもざらにあるのです。

高額な先行投資を継続する必要があることと、支払期日と入金期日にずれが生じているので、資金の巡りが悪くなったときに資金ショートが起きてしまいます。

こんな時、資金繰りを改善するためにはファクタリングが有効なのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか

インターネット通販業がファクタリングを利用するメリット

インターネット通販業がファクタリングを利用するメリット

インターネット通販業が抱える資金ショートの問題は、仕入・在庫管理費・広告宣伝費・送料に莫大な費用がかかるのにも関わらず、支払い方法がコンビニ後払いやクレジット決済なので入金までに時間がかかることです。

入金が遅いと先行投資にかける資金が底をつき始め、仕入ができなくなったり、在庫の管理費が払えなくなったり、広告宣伝費にお金をかけられなくなって結果的に売上が落ちてしまっては倒産に近づいてしまいます。

だからこそ、売上に満足するのではなく、できるだけ早く金銭債権を資金化しなければなりません

そこで有効なのがファクタリングです。広告宣伝費が必要なら債権を譲渡して資金調達できますし、在庫がなくならないならファクタリング会社に相談して在庫の買取も行ってくれます。

必要な資金を補うこともできますし、無駄な費用がかからなくなるので、少し時間はかかりますが資金繰りは解消できます。

将来的には、余裕のある資金を使ってさらに事業展開していくことも可能です。

インターネット通販業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

インターネット通販業においても、クファクタリングを利用することが可能です。

ファクタリングをうまく活用できれば会社の資金繰りを改善につながり、資金繰りに余裕ができれば、会社の将来も安泰となり新たな事業展開も可能となります。

上記ではインターネット通販業におけるファクタリングの活用方法、また、インターネット通販業におけるファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきましたが、ここからは、インターネット通販業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます

ファクタリングを活用して資金を調達!

当社は中国やタイなどの発展途上国でOEMで安く生産した商品を、自社ECサイトや有名ネット通販サイトなどで販売しています。

事業をはじめてからすでに5年が経過しているため、事業はすでに軌道にのっており、売上も順調に伸びていました。

しかしながら、中国やタイなどの発展途上国に商品の生産を任せていることから商品の質にばらつきがありました。

検品が甘かったことも相まって、返品が相次いで返金対応に追われ、不良在庫が増加するだけではなく物流コストや人件費が増加してしまったのです。

そんな折り、商品の生産を任せていた工場でストライキが起こったため、今までの原価で商品を作ることができなくなり、人件費の増加のため商品の値上げをせざるを得なくなりました。

私達の会社で調査したところ、原価の値上がりを価格に反映させてしまうと売上が減ると判断したので、利益率は下がるものの価格はこのままにして販売数を増やす計画をたてました。

販売数を増やすために、いつも以上にPRを大々的に行って商品訴求力を向上させていったのですが、更なる問題がおきます。

広告宣伝費が嵩んでしまったことから、会社の資金繰りが苦しくなってきたのです。売上は思うように伸びていたのに入金が遅いので支払いが間に合わない。

当初は銀行から融資を受けてこの窮地を乗り切るつもりでした。しかし、同銀行からすでに融資を受けている我が社は、審査の末、今以上にお金を貸すことができないという結果。

今まで問題なく融資を受けられたので、そのつもりで書類の作成などをしていたことからかなりの時間が経過しており、次回の買掛金の支払いが迫っています。

このままでは取引先との信用関係にひびが入りかねないので何とかしたいという一心でした。

そんな時に活用したのがファクタリングです。

すると今までの融資にかけてきた時間が嘘のようで、申込から3日後には資金の提供を受けることができました。

これは私が持っていた債権がクレジットカード債権だったので、ファクタリング会社によってはクレジットカード会社から入金が保証されているようなものだったので審査も早かったようです。

今までファクタリングでの資金調達は知りませんでしたが、ファクタリングを利用する最大のメリットは、資金調達までのスピードが迅速なことだと思います。

急いで資金が必要な旨をファクタリング会社に伝えたところ、できる限り早く手続きしますと言ってくれたこともとても心強かったです。

あと、必要な時だけ必要な額を調達できるというのも便利なポイントだなと思いました。

ファクタリングによって資金の提供を受けたことによって我が社の資金繰りは大きく改善し、当面の買掛金に支払うには十分な資金を用意することができたので、新たに事業計画を策定しようという話も出ています。

また、ファクタリングを活用したことによって、会社の資金繰りを改善することができただけではなく、ファクタリング会社による信用調査や情報提供もしてもらえるようになりました

我が社では販売先が大手のECサイトや通販事業者であることから、取引先の信用についてあまり関心を持っていませんでした。

しかし、大手ECサイトを運営する会社の経営成績や財政状態があまりよくないことをファクタリング会社から事前に注意してもらっていたので、徐々に信用取引の量を減らしていました。

結局、後日になってその会社から支払いを急いでほしいと言われたので、ファクタリング会社の情報は正しかったですね。

もしファクタリング会社を利用していなければ、そのような情報を事前に入手することはできなかったと思います。

このように、ファクタリングは資金繰りの改善に効果があるだけではなく、ファクタリング会社による信用調査と注意喚起機能という点でも優れていると思います。

ファクタリングを活用して経営改善ができた!

我が社では、日本国内だけではなく海外にも商品を発送しています。海外への売上をのばすには商品の訴求力を高めるために広告宣伝費に多額の資金を投じる必要がありました。

我が社は実際に店舗を持たず、すべて一つのオフィスだけで商品の注文から発送までを行っていました。

そのおかげで、他の会社と比べてコストダウンができ、安い値段で商品を販売することができていたことから、コストリーダーシップを発揮することができ、順調に売上はあがってしました。

しかし、売上があがるにつれて、商品を保管する場所が確保できなくなったり、人材が足りなくなってしまったために注文を受けてもなかなか発送できない状態が続き、お客様からのクレームも増えていました。

そのため、会社を大きくしようと思い、銀行や公的機関を訪ねて融資を受けられないかどうかを聞いて周りました。

しかし、まだまだ会社を設立したばかりだったので、なかなか融資を受け入れてくれる銀行や公的機関は見つからず、会社は全くまわらない状態になってしまいました。

度重なる商品返品対応や返金対応、不良在庫の管理、物流コストや人件費の高騰などによって資金繰りも次第に困難となっていきました。

できるだけ早く投資を行い、商品仕入れ、在庫管理、そしてそれを行う従業員の確保などを進めていかなければならない状況でしたが、融資を受けられなかったので途方に暮れていたところでした。

そんな折り、他の会社の社長からファクタリングを活用してみればという話を聞きました。

ファクタリングを活用すれば、金銭債権を期日よりも前に現金化することができるということだったので、気になってしらべてみましたが、審査期間も短いため素早い資金調達が可能ということがわかり、ファクタリング会社に相談してみました。

私の会社では、売上は非常に順調だったので、金銭債権そのものは会社にたくさんありました。しかし、金銭債権の回収まで時間をかけることができなくなっていたのです。

ファクタリング会社に相談したところ、金銭債権を譲渡してもらう代わりにファクタリング会社の方で債権回収業務は行うことになるので、自社で債権管理をせずに済むようになるという話を聞き、早速ファクタリング契約を結びました。

私の会社が所有している金銭債権は非常に信用度の高い債権であったため、早くに資金を提供することができると言われたこともポイントとなりました。

ファクタリングを行ったことによって資金調達ができたので、その資金を活用して投資を行い、業務を効率化したり従業員を増やしたりすることができたので、資金繰りが改善されただけではなく、会社のオペレーションも非常に効率化できたと感じています。

ファクタリングは資金調達の一つの手段と思われがちですが、ファクタリングをうまく活用して、会社に資金があれば事業も展開できますし、万が一の際にも安心できるようになりますよ。

飲食業の事業特性とファクタリング活用事例

競争が激しい飲食業、お客さんが入っているお店でも閉店してしまうこともしばしば。

お客さんはいるのにどうして資金ショートが起きてしまうのでしょうか?

飲食業では、食事をお客さんに提供し、その対価をお客さんから受け取ることによって商売が成り立っています。

現金での支払いしか受け付けていないのであれば資金ショートの心配は少ないですが、クレジットカード払いを受け付けた場合はどうでしょう。

資金としてのお金は入らず、クレジットカード会社に対する債権を保有していることになります。

最近クレジットカード支払いが普及しているので債券ばかりが増えてしまい、資金が不足してしまう事態が起きてしまうのです。

設備投資や給料支払、毎月払うものは多いのにクレジットカード会社からの支払は1ヵ月後

加えて大きな出費をしなければいけないとしたら資金ショートしてしまうことは用意に想像できます。

この記事では、飲食業の事業特性と、飲食業がファクタリングを活用するメリットについて解説していきます。

飲食業の事業特性

飲食業の事業特性

飲食業においては、食事を提供した後、お客さんがすぐにその対価を支払ってくれるので、資金が足りなくなるということは起こりにくいと考えがちです。

しかし、飲食業は様々な業種の中でも倒産が多い業種となっています。

倒産は赤字の状態だから起きるのではなく、支払うべき費用を支払えなくなった時に起きる現象です。

飲食業は、お客さんに食事を提供するために業者からの仕入れ代金、スタッフの給料、家賃も支払わなければなりませんし、食事に使う箸などの細々とした消耗品の購入も必要です。

飲食業においては、お客さんに食事を提供する前に様々な支払いが行われているということが分かります。

つまり、運営の費用が高い飲食業では少しでも資金調達が遅れてしまうと倒産のリスクが増加するのです。

これが飲食業において倒産が多い理由。

そしてここで、改めて飲食業の資金源を考えてみましょう。答えは簡単、「お客様」です。

では、単純にお客さんがたくさん来て繁盛しているお店は、資金繰りもうまくいくと一概に言えるのでしょうか?

いいえ、それは間違いです。

どんな人気店であっても、資金がショートしてしまうことは十分に考えられます

それはどのようなケースかというと、お客さんのクレジットカード支払いが多い店舗です。

お客さんがクレジットカードで支払いをすると、お店はカード会社に債権を持つことになりますが、その支払いは基本的に翌月末。

そのため、その月にどんなに売上があがったとしても、仮にそのすべてがクレジットカードによる支払いであった場合には、その売上が現金となるのは翌月のこととなってしまうのです。

こうした事情から、会社の資金繰りが一時的にショートしてしまうということは、飲食業においては十分に考えられることなのです。

上記のような不測の事態を回避するためにこそ、今回の記事での本題であるファクタリングの活用が有効となってきます。

ファクタリングは会社が所有する金銭債権をファクタリング会社に譲渡することで、その対価として支払期日よりも前に現金を手に入れることができる金融サービスのことを言います。

以下では、飲食業において、ファクタリングを活用するメリットについて詳しく説明していきましょう。

飲食業がファクタリングを利用するメリット

飲食業がファクタリングを利用するメリット

インターネットが広く普及している現在、お店の流行り廃りというのは飲食店も例外ではありません。

人気が出れば人が人を呼び、急に忙しくなるということもあるでしょう。

そんな急な状況の変化についていく資金が必要ですが、クレジットカード債権が多いお店では対応しきれません

そこでファクタリングを利用すれば、必要な分だけを資金とすることができるので、2号店をオープンする資金もできますし、より多くのお客さんを対応できるようにスタッフを雇うこともできます。

クレジットカード債権であれば債務者はクレジットカード会社ですので、ファクタリング業者も厳しい審査なしで資金提供してくれるでしょう。

売掛金や受取手形のような金銭債権よりも少額とはなりますが、クレジットカード債権も立派な金銭債権の1つです。

ただしクレジットカード債権のファクタリングは、ファクタリング会社の中でも取り扱っているのは少数に限られるため、業者選びに注意が必要となります。

今の時代、飲食店も流行が命。

お店の人気がでてきたら、それから売上を拡大するにはスピードが勝負です。

大量の仕入れと新しいスタッフの採用、更には新規店のオープンまで走り抜けるには、即日資金調達できるファクタリングだけなのです。

飲食業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

ここからは、飲食業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

体験に基づいた具体的な話を盛り込んでいますので、是非とも同業の飲食事業者の方は参考にしていただければと思います。

ファクタリングを活用して資金を調達!

いきなり自己紹介から入って恐縮ですが、私の会社では立ち食いスタイルのイタリアンレストランを経営しています。

立ち食いイタリアンなんて珍しいお店に興味を示していただけたようで、テレビ取材が殺到、お店も予約でいっぱいになりました。

そんな時、新規店を始めようという話が上がったのですが、何せ急だったのでその資金がありません

そこでクレジットカード債権を譲渡できるファクタリング会社があることを知り、利用してみることに。

飲食業を営んでいる私は、会社との取引がほとんどなかったため売掛金の金銭債権は所有していませんでしたが受けつけてくれました。

法人との取引がなかったので、ファクタリング会社に譲渡できるような金銭債権は持っていないと思っていましたが、クレジットカード債権でも良いんですね。

銀行のような面倒な書類の手続きはほとんどなく、審査も短時間で終わりました。

おかげで人気が収まってしまう前に事業拡大をすることができ、スタッフ増員による待ち時間も解消できたので、お客様の満足度も獲得できました

この経験で私自身が一番身に染みて実感した事ですが、移り変わりの激しい飲食業において、ファクタリングは有効な手立てです。

一時的にどうしても資金繰りがどうにもならないというような場合にこそ、ファクタリングを活用するべきだと思います。

ファクタリングを活用して資金繰りを改善!

私は飲食業のお店を始めたばかりの個人事業主です。

もともとの資金力が乏しかったものの、なんとかお店をオープンさせることができました

覚悟はしていましたが、お店をオープンしてからもなかなかお客さんが定着せず、たくさんのお客さんが来てくれる日もあれば、そうでない日もありました。

特に、雨が降ってしまうと客足は途絶えてしまいます。

そのため、どれくらいお客さんがその日に来てくれるのかが把握できておらず、余計に仕入れを行ってしまうことも続いていました。

さらに、そこに天候不順による原材料費の高騰が続いてしまい、原材料費が高くなってしまっていたものの、まだはじめたばかりのお店でいきなり値上げしてはお客様が余計に定着しないと感じ、値上げもできずにいました。

仕入れで原材料費がかかっても、その日に原材料を使い切れないこともありかなりのムダが発生していました。

お客様がどれくらいくるのかも予測できないため、その日の売上予測も立たないような状態でした。

時間ばかりが過ぎていき、もともとも乏しかった資金がどんどん少なくなって、毎日の資金繰りにも苦しむようになってしまいました

その対策として、金融機関から融資を受けられないか相談をしましたが、まだお店をはじめたばかりで実績がない状態では融資はできないと断られてしまい、途方にくれていました。

そんな時、ファクタリングを使えば一時的に資金繰りを改善することができるという話を耳にしました。

藁にもすがる思いで、ファクタリング会社に相談したところ、クレジットカード債権はあるかどうかを聞かれ、調べてみると私のお店ではほとんどのお客さんがクレジットカードで支払いを行っていたため、けっこうな額のクレジットカード債権があることがわかりました。

クレジットカード債権というのは信用力が高いので、手数料も他のファクタリングより少ないという話などもきくことができ、資金繰りが改善されるならとファクタリングを利用しようと思いました。

ファクタリングを活用したことで、仕入れ・食事の提供・入金という流れがよく分かるようになり、お店の資金繰り計画も立てやすくなったのは思わぬメリットだったと思います。

資金繰り計画がきちんとできるようになって、仕入れや売上予測もうまくいくようになり、結果としてお店の経営を軌道に乗せることができました。

特に、飲食業をはじめたばかりの頃は短期的な資金繰りに苦労する事も多いかと思います。

もし資金繰りに困ったら、ファクタリングの活用を強くおすすめします。

輸出業の事業特性とファクタリング活用事例

海外の会社と取引をすることが多い輸出業は、その事業特性上、資金繰りに困ることが多々あります。

それは海外との貿易取引においては、商慣習の違いはもちろん、言葉の問題、替レートの変動など様々な大変さと煩雑さが存在しているから。

例えば、最近の円安で盛り上がりを見せている車産業ですが、売上になるのは商品が取引先に到着し、検修が済んでからやっと入金なので随分先のことです。

後から入金があれば良いのですが、取引先が期日通り代金を支払ってくれるかどうか分からないのも不安ですし、まして貸倒になったら取り返しがつきません。

そこで与信管理と債権管理が非常に重要な意味を持つことになるのですが、海外の取引先の与信を管理しようにも、海外事業者の与信情報を日本国内から調べるのは非常に困難です。

そこで利用されるのがファクタリング

特に、海外事業者との取引において活用されるファクタリングは国際ファクタリングと呼ばれています。

ファクタリングを活用すれば、海外事業者との輸出取引を保証するだけでなく、期日を待たずにの金銭債権を現金で回収することが可能となります。

以下で、輸出業における事業特性について解説した上で、輸出業がファクタリングを活用するメリットや、活用事例について詳しく説明していきます。

輸出業の事業特性

輸出業の事業特性

輸出業においては、もちろん他国の取引相手と商品のやりとりを行うことになります。

他国の取引相手と取引を行う場合、 商取引・言語・法制度・カントリーリスク・通貨など様々なリスクが存在しています。

なにより輸出業で特殊なのは、取引先が商品を受取ってから代金が支払われるまでにはかなりの時間がかかるということ。

国内取引とは異なり、外国取引では商品の授受と代金の支払いが同時に行われることは非常に困難なのです。

その結果、輸出者は商品の出荷から代金回収までの期間、商品の代金を一時的に立て替える必要がでてきます。

今までは貸倒れのリスクを軽減するために、信用状の発行をして債権の貸倒れリスクを管理していました。

しかし信用状の発行は手続きに時間がかかるため、同じく貸倒れリスクの軽減や信用管理に役立つ仕組みとして注目されているのがファクタリングです。

以下では、輸出業がファクタリングを利用するメリットについて紹介していきます。

輸出業がファクタリングを利用するメリット

輸出業がファクタリングを利用するメリット

従来、海外の取引先との貿易取引に関するリスクをヘッジするためには、貿易信用状(Letter of credit, 又は L/C)が利用されてきました。

貿易信用状とは手形と同じ仕組みで、国際的に利用されている決済手段です。

輸入業者は現地銀行に輸出者宛のL/Cの発行を依頼し、輸出業者側の銀行へ貿易信用状が発行されたと通知します。

これを使えばお互いに取引の確実性が担保されることになり、安全な取引ができるようになっていました。

しかし、貿易信用状を発行してもらう発行手数料は高く、書類や審査が厳格なため、書類に一つでも条件不一致の箇所がある場合には、保証を得ることができないというデメリットが存在していました。

しかも最近では商品取引を迅速化する動きになっているので、時間のかかる貿易信用状を用いずに、送金ベースの決済が主流となりつつあります

しかしそうなると、輸出業の債権回収や売掛金の管理を他のもので保証しなければいけません。

そこでその問題を解決できるのが、ファクタリングです。

中でも国際ファクタリングは、輸出取引において代金の回収を確実にする方法の一つ。

世界各国のファクタリング会社が提携して安全に代金の回収と資金化をサポートしてくれる仕組みで、日本の大手銀行系のファクタリング会社も参入しています。

国際ファクタリングを利用すれば、貿易信用状の無い送金取引であっても保証がなされますし、取引先の与信管理も強化できるのです。

ファクタリングを活用すれば、信用力の低い海外取引先に対しても積極的に販路を拡大できるようになるので商圏がぐっと広がります。

輸出業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

国際ファクタリングを活用すれば、送金ベースの輸出債権の回収はファクタリング会社が引き受けてくれるので、発生した自社の債権が全て確実に回収されるようになります

そんな輸出業者にとってメリットばかりのファクタリングですが、どのような活用事例があるのでしょうか?

ファクタリングを活用して債権を保証してもらえました

私の会社はコンピューターで使うICチップを海外の会社に輸出することが主な仕事でした。

我が社の事業のほとんどが一つの会社に対する商品の輸出であったため、その会社との関係が非常に重要でありましたが、売上を上げるために他の会社との取引もしたいという希望がありました

ただ、新たな取引先だと信用情報が分からないため債権を回収できないような事態となれば、我が社の営業成績は大きく傾き、資金繰りはとても苦しくなることが容易に予想できました。

与信管理と債権管理はかなり厳格にしたかったのですが、我が社は大きい会社ではないので人員を割くこともできず、また新規で高度な与信管理や債権を管理できる人材を採用することもできませんでした。

この問題を一度に解決できるファクタリングを活用しました。

そのおかげで、ファクタリング会社に債権管理と与信管理を任せることができたので、債権管理と与信管理に関する時間と手間を大幅に削減できるようになりました。

もちろん保証限度額内で保証が受けられる契約になっているため、万が一取引先に対する債権が貸倒れてしまった場合でも大きな損失を被ることはありませんので安心して輸出できています。

ファクタリングを活用して債権回収業務をスリム化

私の会社は、海外の事業者と手広く取引を行っており、取引先は7か国50社以上にのぼっています。

多くは東南アジアをはじめとする発展途上国なので基本的な商取引のルールに大きな差異がありました。

言葉や多少の入金遅れは許容範囲でしたが、ある会社が何か月か後に倒産したという連絡を受けたのです。

今後はそのようなことが起きないようにしたいと思って採用したのがファクタリング。

取引先の承諾が必要であったり、費用の負担が必要となりましたが、自社で債権管理・与信管理を行うよりもずっと効率的に同じ業務ができるようになったので、ファクタリング会社にそれらの業務を委託して本当に良かったと感じています

ファクタリング会社が信用調査をしてくれるので、新しい取引先を決定するのも楽になりましたし、取引中の企業の経営状態が危なくなればそのことも知らせてくれるので安心です。

取引先から入金日になっても入金が無い場合には、ファクタリング会社が取引先に対して取り立てを行ってくれます。

取引先も多く、その所在地は世界各国にわたる我が社は、ファクタリング会社に依頼したことで貸倒れリスクを一元的に管理できようになったのです。

それだけではありません。

普段はあまり利用しませんが、資金繰りが苦しくなったときだけは、ファクタリング会社に債権を譲渡して、期日よりも前に債権を現金化することもできるようになりました。

ファクタリング会社が資金調達に関して一括して相談にのっていただいたので、我が社の資金繰りにはずいぶんと余裕ができるようになりました。

医療介護業の事業特性とファクタリング活用事例

多くの病院は毎日複数の患者さんが来ていれば経営難になることはないように感じますが、医療介護業において資金ショートが起きてしまう理由は何でしょうか?

その理由は医療機関が受け取れる報酬が公的機関からの後払いだからです。

医療期間で10,000円の診療代だとしたら、患者さんが窓口で支払うのは1,000~3,000円。

残りの金額は診療・介護報酬債権となり、公的機関から後日支払われることになります。

つまり医療介護業においては、サービスの提供と対価の支払が同時に起こらないのです。

大半の売上が後払いであることから、資金繰りに困ってしまい、それがひどくなると資金がショートしてしまうのです。

そこで以下では、医療介護業の事業特性について説明していきましょう。

医療介護業の事業特性

医療介護業の事業特性

病院・クリニック・調剤薬局・介護事業、誰しも一度はお世話になっているのではないでしょうか?

その需要から医療介護業が資金繰りに困っているとは想像もつきませんが、病院が支払うコストを考えてみるとどうでしょうか。

例えば病院やクリニックの場合、良い医者を雇用してはじめて高度な医療を提供ができるので、それだけ高額な報酬を支払わなければなりません。

高度な医療を提供するためには高額な医療機器を購入しなければならないこともあります。

特に、MRIのような高額な医療機器は数億円程度の費用がかかることになるため、その購入資金を捻出するためにも資金繰りは非常に重要です。

調剤薬局ではいつでも薬を提供できるように大量の在庫を抱えていますし、介護事業においても人件費や家賃など支払いが嵩みます。

支払わなければいけない費用は多いのに、患者さんが支払うのは診療代金の1~3割。

残りの7~9割は、約2ヶ月後にならないと受け取ることができません

以下では、そんな医療介護事業者がファクタリングを利用するメリットについて詳しく説明していきましょう。

医療介護業がファクタリングを利用するメリット

医療介護業がファクタリングを利用するメリット

医療介護業においては、診療報酬債権・調剤報酬債権・介護給付費等債権・訪問看護医療費債権・障害者総合支援給費等債権といった債権が存在しています。

これらの金銭債権を譲渡して支払期日よりも前に現金化できるのがファクタリングです。

医療機関が保有する診療報酬債権に対するファクタリングは、「診療報酬ファクタリング」、介護事業者が保有する介護報酬債権に対するファクタリングは、「介護報酬ファクタリング」、調剤薬局が保有する調剤報酬債権に対するファクタリングは「調剤報酬ファクタリング」と呼ばれます。

それらの債券を早期現金化することで設備投資に資金を投入できたり、急な人員増加に対応できたりします。

それが医療介護業がファクタリングを利用する最大のメリットです。

しかも医療介護業者が所有する債権は債務者は公的機関ということもあり回収の可能性が非常に高いので、素早い審査、低い手数料でお得にファクタリングサービスを受けることができます

ファクタリングは借入とは異なるため、銀行や公的機関から融資を受ける場合とは異なり、早ければ数日程度で資金を調達することができる上に、連帯保証人や担保も不要であるため面倒な書類上の手続きもなく、素早く審査も対応してくれるというメリットもあります。

医療介護業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

ここまでは、医療介護業の事業特性やファクタリングの活用方法、医療介護業においてファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきました。

ここからは、医療介護業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して資金繰りが改善された!

私は3年ほど前に将来の需要を見越して介護事業をはじめました。

介護事業を始めた当初は開業資金を十分に用意していたため資金繰りも良好でしたが、事業を進めていくに連れて設備投資の費用がかさみました。

その結果、資金繰りが大きく悪化、自転車操業のような状態となってしまっておりました。

その原因を分析したところ、ビジネスモデルとしては、きちんと利益が出るようになってはいるものの、介護報酬を受取る期間が後ろにずれ込んでいることから、資金繰りが上手くいっていないことがわかりました。

当面は、事業に投資する予定などもなかったことから、銀行から融資を受けるのはどうかとも考えましたが、一度相談しようと思って銀行で融資が可能かどうか相談してみました。

しかし、銀行には事業計画の甘さと経営状態の悪化を指摘されてしまい、融資を受けることはできませんでした。

融資をしてくれるという銀行も一行だけありましたが、必要となる保証人と担保を用意することが困難でしたので断念しました。

そんな時に、一時的な資金繰りの改善なら融資よりもファクタリングを活用した方が良いという話を耳にして、自分でファクタリングについて調べてみました。

すると、このサイトにたどり着きました。

介護業界においてはまだまだファクタリングを使っているところは多くないですが、医療介護業界専門のファクタリング会社もあり、手数料が非常に安かったのでファクタリングを利用することに。

担当の方が親身になって相談に乗って下さり、必要な分だけ債券を譲渡で会社の資金繰りが改善するということだったので必要最低限だけ資金にしました。

すると、3ヵ月程で資金繰りに悩まされることはなくなり、将来の見通しも立てられるようになったので、今後は思い切って事業投資も考えています。

しかもファクタリングは融資を受ける場合とは異なり、自社が持っている債権をファクタリング会社に譲渡するだけなので、会社の財政状態や経営成績が悪化するようなことはありません。

直接資金繰りを改善できる方法なので、期日よりも前に介護報酬を確実に受け取りたいと考えている事業者にはとてもおすすめの方法だと思います。

特に、今後事業を拡大していきたいと考えている場合には、会社の財政状態や経営成績、資金繰りなどについて審査されることになりますから、そのためにも自社の資金繰りをまず改善して、財政状態や経営成績を時間をかけて改善していった方が良いと思います。

ファクタリングを活用してまとまった資金を手許に残すことができた

私の経営する病院では経営状態は比較的良好でしたが、患者さんに対してより高度な医療を提供するために医療設備を購入したいと考えていました。

そこで銀行に融資を受けられるかどうかを相談に行ったところ、融資を受けるためには保証人と担保が必要とのこと。

銀行から融資を受けるにあたって担保が必要というのは知っていましたが、私の病院には担保として提供できる資産がありませんでしたし、高額な融資の保証人になってくれる人もいませんでした

現在、医療業界は非常に変化の激しい時代となっているため、将来の見通しも立てにくく、長期的に借金の返済に追われるようになれば、病院の経営状態が悪化してしまう可能性を考えると、なかなか銀行からの融資に踏み切れずにいました。

そんなときに、医療報酬ファクタリングというものがあるということを知りました。

医療報酬ファクタリングでは、銀行からの融資とは違い借入金ではないという話を聞いて、まずはファクタリングについて知ろうと思い、すぐにファクタリング会社に相談しました。

相談したところ、驚いたことに、担保も保証人もなしで資金を提供してもらえることがわかりました。

これは、私の経営する会社はそれなりの規模があることから医療報酬債権が多額にあったからです。

医療報酬債権をファクタリング会社に譲渡することで資金の提供を受けることができるということでしたが、手数料もそれほど高く設定されていなかったので非常にお得に感じたことを覚えています。

一度ファクタリングを利用してからは必要に応じて定期的にファクタリングを活用するようにしています

そのおかげで、資金計画も立てやすくなり、医療設備に投資するための資金を手許に残すことができるようにもなりました。

ファクタリングにはこのような副次的効果もあるので、医療介護業に従事している友人にもおすすめしています。

運送業の事業特性とファクタリング活用事例

運送業は、経済の血液とも言われる物流を生業とする重要な仕事の一つです。

個人・法人を問わず、誰もが利用する運送業。

近年では、インターネット通販が普及したことによって、誰もがいつでもどこにいても買い物ができるようになったため、運送業に対する需要は高まっていると言えるでしょう。

そんな成長を続ける運送業は何故資金ショートが起きてしまうのでしょうか?

その主な理由は受注数の変動にあります。

そもそも運送業にかかる費用は、ドライバーや配送スタッフへの給料の支払い、ガソリン代、トラック代、商品の保存用倉庫などどれも高額です。

その中でも経営者の頭を悩ませているのがガソリン代で、最近の燃料費の高騰によって利益率が大きく下がっているのです。

しかしお中元の時期や引っ越しの時期であれば、売上はあがるのでは?と考えられますが、ガソリン代や人件費、トラックの台数も増やすので結果として費用もかさんでいってしまいます。

最も、受注がないと費用だけがかさんでしまうので、受注が少なくても多くても財政上の問題が発生します

このように時期によってキャッシュフローが大きく変化する運送業では、受注数の増減に関わらず投資する費用が大きく、入金までには時間がかかることから、その間に資金がショートしてしまう可能性があるのです。

この記事では、運送業の事業特性を説明し、ファクタリングを活用するメリットや実例について詳しく説明していきます。

運送業の事業特性

運送業の事業特性

これから運送業の事業特性を詳しく説明しますが、その前に運送業の状況を紹介していきます。

運送業は大手の運送業者が苛烈な競争を繰り広げてきたことから、業界全体で価格競争が激しくなってしまったという歴史があります。

昔はそれでも利益がでていたのですが、燃料の値上がりや最低賃金の上昇があっても競合との調整もあるので価格に反映できないでいました。

最近になってようやく大手物流会社をはじめとして値上げに踏み切ったニュースが記憶に新しいですよね。

では、そんな運送業にはどのような特性があるのでしょうか?

運送業において特筆すべき性質は、先出しの費用が莫大であることです。

運送業は繁忙期になれば取引先の急な要請によって増車したり、人材を集めたりする必要がありますし、車両の整備や車検もかかります。

昨今では、運送業においては若い人材を確保することが困難となってきており、従業員の平均年齢が上がっていることから、人件費を削減することも難しく、燃料の高騰によってその支払いもしなければなりません。

結果として、運送業は利益率の低いサービスを頻繁に販売することを通じて利益をださざるを得ない状況となっています。

このような事情特性がある運送業では、運転中の事故や車両の故障など予期しない出費がでてしまうと資金繰りが悪くなります。

もちろん、運送業においてはこれらのリスクに対して保険を掛けていますが、保険に入っているからといって、すぐに保険会社から保険金が支給されるわけではありません。

そのため思わぬ支出があると、一時的に会社の資金繰りが滞ってしまうことがあります。

運送業においては、燃料費・リース料・人件費・車両トラブル等による臨時的な支出などが必要となるケースが多く、高コストで利益をあげている事業特性と相まって資金ショートとなってしまう可能性があるのです。

以下では、運送業がファクタリングを利用するメリットについて詳しく説明していきます。

運送業がファクタリングを利用するメリット

運送業がファクタリングを利用するメリット

運送業がファクタリングを利用する最大のメリットは、自社が所有する取引先の金銭債権を使って、期日よりも前に資金調達ができるということです。

運送業においては、すでにサービスの提供を終えているにも関わらず、取引先が入金するまでには一定の時間がかかってしまうため、その間に臨時的な支出があると資金繰りが苦しくなってしまいます。

取引先に期日よりも前に入金してもらえば済む話なのですが、契約上決まっているので変更を無理強いすることはできません。

しかし、ファクタリングを上手に活用すれば期日よりも前に金銭債権を現金化することができます

ファクタリングの場合、銀行や公的機関の審査よりも短い時間なので迅速な資金調達が可能なので、早くに対処できれば財政状態は改善できる見込みがあります。

また取引先の信用度はファクタリング会社が調べてくれるようになるので、ファクタリングを活用すれば債権管理業務を外部化できるというメリットもあると言えます。

このようにファクタリングは運送業においても活用できるケースがたくさんあり、そのメリットも計り知れません。

以下では、実際にファクタリングを活用したケースについて解説を行っていきます。

運送業のファクタリング活用事例

ファクタリング活用事例

運送業においても、ファクタリングの活用は非常に有効で、資金繰りを大きく改善できる可能性があります。

以下では、会社で役立つファクタリングの成功事例を紹介していきます。

ファクタリングを活用して資金繰りが改善できました

私の会社は小さな運送会社で取引先も非常に少ないものの、少数精鋭の従業員で質の高い物流サービスを提供することに定評のある会社でした。

徹底的にコストダウンを行い、他の会社よりも低価格で物流サービスを提供すること自慢です。

しかしながら、事業を始めた1999年には1リットル99円だった燃料費は、最高155円まで上昇。

この燃料費高騰の煽りを受けて物流サービスの値上げをしなければ会社が立ち行かない状態が続いていました

ただ取引先との契約が切れてしまうのだけは避けたかったので、何とか借入も増やさずに維持していたのですが、いよいよ会社の資金繰りが苦しくなってきました。

次月分の人件費が確保できなくなったのですが、支払えなければ人材が離れていってしまいますし、財政状況が良くないことが従業員に分かってしまいます。この差し迫った資金不足の状態に対処するためにファクタリングを活用することにしました。

審査も簡単でしたし、取引先の債権をファクタリング会社に譲渡したことによって人件費も確保できたので、新しい人材を雇う余裕も生まれて売上も徐々に増加していったのです。

ファクタリングは借入金ではないので、資金調達に加えて貸借対照表の見栄えが良くなり、追加で銀行融資も受けられたので、その資金を使って会社の改革を推し進めていくことができました。

最初から銀行や公的機関から融資を受けていた場合、自己資本比率が下がってしまうのでなかなか融資を受けられなくなってしまいますが、ファクタリングを活用すれば、同じ会社の資産である債権を現金としているだけ。

会社に現金がたくさんあるようになったおかげで、会社として戦略的にとれる行動の選択肢も増えました

ファクタリングをうまく活用すれば、資金を調達できるだけではなく、それに付随して様々なメリットを享受できると思います。

ファクタリングを活用して新しい投資を行うことができた

我が社は小さな運送会社であったものの、特定の顧客と綿密に提携することによって利益を出すことをビジネスモデルとしていました。

まだまだ会社が軌道に乗っているとは言えませんでしたが、特定の取引先とばかり取引をしていたので、安定した経営ができていたと思います。

しかし、これまで順調に取引を行っていた取引先からの要請が年々減少し、取引先から提示される金額では運送業務を請け負うことが非常に厳しくなってきていました。

運送業を営む場合には多くの車両が必要となりますが、一度契約を結んでしまうとそのトラックは取引先に使われる状態となってしまうので、なかなか新規の会社との取引がしにくい状態も背景にありました。

ただ、既存の取引先との取引が先細りとなってきていたため、会社の成長のためには新しい顧客を積極的に獲得していかなければなりません

部下とも話し合いを重ねて、新しい車両運搬具を購入して新規の取引先を確保する計画をたてました。

当初、新しい車両運搬具の購入費用は銀行からの融資によって賄うつもりでしたが、銀行へ何度相談しても融資は厳しいという返事が返ってくるばかり。

用意した書類も無駄になり、審査に要した1ヵ月の月日もあっという間に流れてしまいました。

資金調達ができずに困っていた時に知ったのが、ファクタリングという仕組みです。

ファクタリングは、自社で所有している金銭債権をファクタリング会社に売れば一定額のキャッシュインフローを見込むことができるので、新たな車両運搬具を購入することができます。

新しく車両運搬具を購入することができれば、新しい顧客を獲得するための計画も実行に移すことができるので、さっそくファクタリング会社に相談することにしました。

ファクタリング会社に相談してみると、自社の経営状態や経営成績について調べた後できるだけ早く入金をしますと伺ったので、はじめは銀行と同じではないかと思いましたが、自社の経営状態や経営成績を審査しているというよりも、自社が所有している金銭債権の信用度を審査している様子でした

審査後にはすぐに入金日についての連絡等がありましたが、1週間後に指定の口座に入金するということだったので、非常に素早く対応していただいたと思っています。

銀行や公的機関よりも素早く資金の提供を受けることができたので、車両運搬具の購入もスムーズに進めることができました。

おかげで、現在では取引先を増やすことに成功し、さらに売上の規模は拡大しました。

取引先を増やしたことによって、どこかの会社が万が一倒産した場合でも、売上は継続して増加を見込めることができる点も思わぬ収穫であったと感じています。

このように、ファクタリングを上手に活用すれば期日よりも前に金銭債権の現金化が可能となるだけではなく、必要なものをすぐに購入できる、素早い資金調達が可能です。

今後、取引先を増やしたり、投資を考えている場合には、積極的にファクタリングを活用が便利だと思います。

まとめ

本記事では、業種別のファクタリング活用事例集を紹介しました。

なお、総合的に評価されているファクタリングおすすめランキングは以下の記事を参照ください。

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