
医療介護業で資金ショートが起きてしまう理由とは?
多くの病院は毎日複数の患者さんが来ていれば経営難になることはないように感じますが、医療介護業において資金ショートが起きてしまう理由は何でしょうか?
その理由は医療機関が受け取れる報酬が公的機関からの後払いだからです。
医療期間で10,000円の診療代だとしたら、患者さんが窓口で支払うのは1,000~3,000円。
残りの金額は診療・介護報酬債権となり、公的機関から後日支払われることになります。
つまり医療介護業においては、サービスの提供と対価の支払が同時に起こらないのです。
大半の売上が後払いであることから、資金繰りに困ってしまい、それがひどくなると資金がショートしてしまうのです。
そこで以下では、医療介護業の事業特性について説明していきましょう。
医療介護業の事業特性
病院・クリニック・調剤薬局・介護事業、誰しも一度はお世話になっているのではないでしょうか?
その需要から医療介護業が資金繰りに困っているとは想像もつきませんが、病院が支払うコストを考えてみるとどうでしょうか。
例えば病院やクリニックの場合、良い医者を雇用してはじめて高度な医療を提供ができるので、それだけ高額な報酬を支払わなければなりません。
高度な医療を提供するためには高額な医療機器を購入しなければならないこともあります。
特に、MRIのような高額な医療機器は数億円程度の費用がかかることになるため、その購入資金を捻出するためにも資金繰りは非常に重要です。
調剤薬局ではいつでも薬を提供できるように大量の在庫を抱えていますし、介護事業においても人件費や家賃など支払いが嵩みます。
支払わなければいけない費用は多いのに、患者さんが支払うのは診療代金の1~3割。
残りの7~9割は、約2ヶ月後にならないと受け取ることができません。
以下では、そんな医療介護事業者がファクタリングを利用するメリットについて詳しく説明していきましょう。
医療介護業がファクタリングを利用するメリット
医療介護業においては、診療報酬債権・調剤報酬債権・介護給付費等債権・訪問看護医療費債権・障害者総合支援給費等債権といった債権が存在しています。
これらの金銭債権を譲渡して支払期日よりも前に現金化できるのがファクタリングです。
医療機関が保有する診療報酬債権に対するファクタリングは、「診療報酬ファクタリング」、介護事業者が保有する介護報酬債権に対するファクタリングは、「介護報酬ファクタリング」、調剤薬局が保有する調剤報酬債権に対するファクタリングは「調剤報酬ファクタリング」と呼ばれます。
それらの債券を早期現金化することで設備投資に資金を投入できたり、急な人員増加に対応できたりします。
それが医療介護業がファクタリングを利用する最大のメリットです。
しかも医療介護業者が所有する債権は債務者は公的機関ということもあり回収の可能性が非常に高いので、素早い審査、低い手数料でお得にファクタリングサービスを受けることができます。
ファクタリングは借入とは異なるため、銀行や公的機関から融資を受ける場合とは異なり、早ければ数日程度で資金を調達することができる上に、連帯保証人や担保も不要であるため面倒な書類上の手続きもなく、素早く審査も対応してくれるというメリットもあります。
ファクタリング活用事例
ここまでは、医療介護業の事業特性やファクタリングの活用方法、医療介護業においてファクタリングを活用するメリットなどについて詳しく紹介してきました。
ここからは、医療介護業に属する事業者が実際にファクタリングを活用した具体的な事例を紹介していきます。
ファクタリングを活用して資金繰りが改善された!
私は3年ほど前に将来の需要を見越して介護事業をはじめました。
介護事業を始めた当初は開業資金を十分に用意していたため資金繰りも良好でしたが、事業を進めていくに連れて設備投資の費用がかさみました。
その結果、資金繰りが大きく悪化、自転車操業のような状態となってしまっておりました。
その原因を分析したところ、ビジネスモデルとしては、きちんと利益が出るようになってはいるものの、介護報酬を受取る期間が後ろにずれ込んでいることから、資金繰りが上手くいっていないことがわかりました。
当面は、事業に投資する予定などもなかったことから、銀行から融資を受けるのはどうかとも考えましたが、一度相談しようと思って銀行で融資が可能かどうか相談してみました。
しかし、銀行には事業計画の甘さと経営状態の悪化を指摘されてしまい、融資を受けることはできませんでした。
融資をしてくれるという銀行も一行だけありましたが、必要となる保証人と担保を用意することが困難でしたので断念しました。
そんな時に、一時的な資金繰りの改善なら融資よりもファクタリングを活用した方が良いという話を耳にして、自分でファクタリングについて調べてみました。
すると、このサイトにたどり着きました。
介護業界においてはまだまだファクタリングを使っているところは多くないですが、医療介護業界専門のファクタリング会社もあり、手数料が非常に安かったのでファクタリングを利用することに。
担当の方が親身になって相談に乗って下さり、必要な分だけ債券を譲渡で会社の資金繰りが改善するということだったので必要最低限だけ資金にしました。
すると、3ヵ月程で資金繰りに悩まされることはなくなり、将来の見通しも立てられるようになったので、今後は思い切って事業投資も考えています。
しかもファクタリングは融資を受ける場合とは異なり、自社が持っている債権をファクタリング会社に譲渡するだけなので、会社の財政状態や経営成績が悪化するようなことはありません。
直接資金繰りを改善できる方法なので、期日よりも前に介護報酬を確実に受け取りたいと考えている事業者にはとてもおすすめの方法だと思います。
特に、今後事業を拡大していきたいと考えている場合には、会社の財政状態や経営成績、資金繰りなどについて審査されることになりますから、そのためにも自社の資金繰りをまず改善して、財政状態や経営成績を時間をかけて改善していった方が良いと思います。
ファクタリングを活用してまとまった資金を手許に残すことができた
私の経営する病院では経営状態は比較的良好でしたが、患者さんに対してより高度な医療を提供するために医療設備を購入したいと考えていました。
そこで銀行に融資を受けられるかどうかを相談に行ったところ、融資を受けるためには保証人と担保が必要とのこと。
銀行から融資を受けるにあたって担保が必要というのは知っていましたが、私の病院には担保として提供できる資産がありませんでしたし、高額な融資の保証人になってくれる人もいませんでした。
現在、医療業界は非常に変化の激しい時代となっているため、将来の見通しも立てにくく、長期的に借金の返済に追われるようになれば、病院の経営状態が悪化してしまう可能性を考えると、なかなか銀行からの融資に踏み切れずにいました。
そんなときに、医療報酬ファクタリングというものがあるということを知りました。
医療報酬ファクタリングでは、銀行からの融資とは違い借入金ではないという話を聞いて、まずはファクタリングについて知ろうと思い、すぐにファクタリング会社に相談しました。
相談したところ、驚いたことに、担保も保証人もなしで資金を提供してもらえることがわかりました。
これは、私の経営する会社はそれなりの規模があることから医療報酬債権が多額にあったからです。
医療報酬債権をファクタリング会社に譲渡することで資金の提供を受けることができるということでしたが、手数料もそれほど高く設定されていなかったので非常にお得に感じたことを覚えています。
一度ファクタリングを利用してからは必要に応じて定期的にファクタリングを活用するようにしています。
そのおかげで、資金計画も立てやすくなり、医療設備に投資するための資金を手許に残すことができるようにもなりました。
ファクタリングにはこのような副次的効果もあるので、医療介護業に従事している友人にもおすすめしています。
まとめ
いかがでしょうか。
医療介護事業者にとってファクタリングは非常に有効な資金調達の仕組みとなりえます。
日本の少子高齢化とともに、医療費・介護費が増えていくことが予想されていることからもわかるように、医療介護事業者が所有する金銭債権は増えていくことになります。
ファクタリングを利用して金銭債権を現金化し、設備投資に回せれば高度化する医療にも柔軟に対応することができます。
医療介護業でも資金繰りに困ったら、ファクタリングを活用してみてはいかがでしょうか。