方法は様々!「用途別」資金調達ガイド

経営者、起業家問わず資金調達は大きな課題。その方法は用途や金額によって様々あるので、迷ってしまうことがありますよね。私もかつて資金繰りに苦労したことがありました。

そこで、この記事では「経営者の視点」と「起業家の視点」の両方から、資産・負債・資本の3つの分野に分けて資金調達の方法を紹介していきます

資金調達はアセットから知るべし!9つの方法とは

 資金調達方法はアセットから知るべし
会社を経営していく上で一番大切なものが資金繰り。会社はキャッシュがなければ潰れてしまいます。そんな事態にならないためにも、経営者はできるだけ多くの資金調達の方法を知っておく必要があります。困ったときに使える手札は多ければ多いほど良いもの。

ここでは経営者が知っておくべき資金調達の方法を、「資産を使って資金調達をする(アセット・ファイナンス)」という観点から解説していきます。 
 

 1. 債権回収

経営者の方は知っていると思いますが、全ての取引先が期日を守って支払いをしてくれるわけではありませんよね。もし支払期日を過ぎた売掛金、手形、貸付金などの債権を持っているのであれば積極的に債権回収をしていきましょう。

本来支払われるべきお金なので、取引先が支払に応じない場合は訴えることもできます。債権は放置していると、一定期間後に消滅してしまうので注意しましょう。

しかし、債権回収は支払の期日が来ていないとできません。そこで、売掛債権を支払期日より前に資金化できる方法があることを知っていますか?
 

2. 売掛債権を売却する(ファクタリング)

最近、経営者や個人事業主の間で注目されている資金調達方法がこの売掛債権を売却する「ファクタリング」。売掛債権をファクタリング会社に売却することで期日前に資金化する方法です。

資金化できるのはファクタリング会社に手数料を支払った残りの額になりますが、債権を買い取ってもらうだけなので負債扱いにもなりません。会社の信用情報を傷付けずに資金調達ができるため、資金繰りに困っている経営者や個人事業主に注目されています。 

>>ファクタリングとは?分かりやすく解説
 

3. 営業権を売る

「のれん」とも呼ばれますが営業権とは、開拓した営業網、特許、商標、開発権などの財産的に価値のある無形のものです。いわゆる無形資産。これも売却し、資金化することができます。 
 

4. 使っていない資産を売る

投資用の不動産や有価証券、営業権や特許権など使っていない資産を売り売却代金を得ることで資金繰りを改善する方法です。資金繰りに悩んでいる会社ほど不要な資産を持っているもの。使っていない売れる資産が会社にあるかどうか確認してみてください
 
 

5. 無駄な在庫を売る

無駄な在庫を持っていることで管理コストがかかってしまいます。売却利益が出る、出ないどちらにせよ、置いていても意味のない在庫は処分して管理コストを削減しましょう。また、在庫を売却することで資金の調達もできるので一石二鳥です。
 

6. セール&リースバック

セール&リースバックとは、保有している資産をリース会社に売却し、再度リース契約を結ぶ資金調達方法です。保有している資産とは、不動産や機械や設備機器など。売却した資産はそのまま使い続けることができるので、ほとんど実務に影響は出ません。また、売却した分のキャッシュが入るので資金繰りが改善できます。 
 

7. 保険積立金を取り崩す

保険積立金を使った資金調達の方法。何年も会社経営をしているのであれば保険積立金がないか確認してみましょう。もし積立金が貯まっているのであれば、その積立金を取り崩して受け取ることができます

あるいは、積立金を担保として契約者貸付を利用することができます。契約者貸付は積立金の80%程度までを借りることができる仕組み。もちろん融資と同じなので金利が発生しますが、担保があるのでその金利は3~4%程度の安いものです。 
 

8. 差入保証金(オフィスの敷金)を回収する

差入保証金は、家賃の滞納や入居テナントの過失による損傷の修繕費を担保するために契約時に支払う費用です。法人で契約する場合は、6ヶ月~12ヶ月分が相場になっています。この保証金を使って資金調達する方法は5つありますが、ここでは現実的な2つのみを紹介します。

  1. 保証金を家賃に上乗せする
  2. 保証金を返還してもらい、家賃に保証金分の金利相当額を上乗せしてもらうように交渉するやり方。

  3. サブリースを依頼する
  4. ①のやり方で失敗した場合に、ノンバンク(信販会社やリース会社)に保証金の支払いを肩代わりしてもらい、保証金分の金利に相当する額をノンバンクに払うという方法。 

 

9. 会社からの借入を返済する

経営をしていると、会社からお金を借りてしまうことがあると思います。もし今現在、借入があるのであれば優先的に返済することを推奨します。外部から見てどう見えるのか、考えてみると簡単な話です。

銀行融資等の審査の際には経営者が会社のお金を私的に使っていると判断され、審査に通らないこともあります。資金調達の手札を減らさないためにも、やめるべきでしょう。
 
ここまでは経営者の資金調達方法について、「資産」の観点から9種類の方法を紹介してきました。次に、経営者だけでなく起業家も気になる「負債」による資金調達方法を紹介していきます。

経営者も起業家も!負債による事業資金の16の集め方

経営者も起業家も!負債による事業資金の16の集め方

資金調達が必要なのは経営者だけではありませんよね。起業家も資金を調達しなければなりません。ここからは、融資などの「負債によって資金調達をする方法(デッド・ファイナンス)」を紹介していきます。
 

1. 銀行融資

主要な資金調達方法の1つに銀行融資があります。銀行融資は、金利が安いため数ある資金調達方法の中でも優秀なものと言えます。その分審査が厳しく、返済実績があるか収益性の高い企業でないと利用できない実態があります。

最近では、決算書の内容だけでなく事業内容や成長性を審査内容にしている「事業性評価融資」というものもあります。 
 

2. 日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫は、政府が出資している銀行で、小口融資創業支援を経営目標としています。日本政策金融公庫には、新創業融資制度という創業者に対して無担保・無保証人で3000万円まで融資する制度があります。

民間の銀行は創業支援に対して消極的なので、起業家にとってはこのような開業資金を調達できる仕組みがあるのはありがたいですね。この融資を受けるためにも、もちろん審査があります。審査の際には、しっかりとした創業計画書を作成し資金繰り計画について説明できるよう準備をしておきましょう。
 
以下で日本政策金融公庫の融資審査についてまとめているので参考にしてみてください。

>>1度落ちでも通る?日本政策金融公庫の審査に通る3つのコツ

3. 制度融資

制度融資とは、中小企業や起業家が銀行からお金を借りるときに信用保証協会と都道府県、市区町村などの自治体が、保証人の代わりや利子補給、保証料補助を行ってくれる融資です。この融資も日本政策金融公庫と同様に審査があるため、利用を考えているのであれば準備をしておきましょう。 
 

4. ビジネスローン

ビジネスローンとは、中小企業や個人事業主向けに大手銀行や地方銀行などの金融機関が提供している事業性の無担保ローンです。無担保で借入ができる分、銀行融資に比べて借入の限度額は低く、金利が高いのが特徴です。

しかし、中小企業や個人事業主が対象のため銀行融資に比べると比較的に審査は甘いと言えます。
 

5. 法人カード

決済をする際に法人カードを使う方法。個人のカードと比較すると利用限度額が大きく、引き落としまでの猶予も最長で90日間あります。これは無金利で90日間の借入ができるということと同じです。資金繰りに困っているときの強い味方になります。

また無担保・無保証人で借入ができるカードローンもありますが、金利が高いためあまりおすすめはできません。ちなみに、法人ではなく個人のカードで借り入れたお金を事業資金にするのは規約違反になります。
 

6. 手形割引

手形割引とは、支払い期日前の手形を金融機関や専門の業者に買い取ってもらうことで資金を調達する方法です。調達できる金額は、期日までの利息に相当する分の利息と手数料を差し引いた額。そのため手形割引と呼ばれます。

注意点としては、手形を振り出した企業が期日までに倒産した場合は、手形を買い戻す必要があるということです。 
 

7. 不動産担保ローン

不動産担保ローンは、土地や建物、自宅などを担保に借入ができる資金調達の方法です。不動産を担保にする分、金融機関側にリスクが少ないため金利が安く設定されています。また、返済できない場合には不動産を失うというリスクがある分、大口の融資を受けることができます。 
 

8. 流動資産担保融資保証制度(略称:ABL保証)

流動資産担保融資保証制度は、企業が保有する流動資産(売掛債権や棚卸資産)を担保として金融機関から融資を受ける際に、各都道府県の信用保証協会が保証をする制度です。資金調達できる額は売掛債権を担保にする場合、担保の70~100%の額。棚卸資産を担保にする場合は原則30%となります。 
 

9. リスケ(リスケジュール)

リスケとは、返済が厳しくなったときに債権者との交渉で返済期間を延長してもらう、あるいは返済金額を下げることです。債務者は経営改善計画を提出し、認められる必要がありますが、リスケが認められると一時的に返済負担を軽減して資金繰りを改善することができます。 
 

10. 借り換え

借り換えとは、現在借りている業者より金利の安いところで借りなおすことで金利を抑え、総返済額を減額する方法です。現在借りている残額を新たに借りるローンによって一括返済し、より安い金利を支払います。
 

11. 前受金(取引先からの借り入れ)

商品やサービスを納入する前に「前受金」として代金を支払ってもらう方法。日本では、商品やサービスを納入したあとに代金を支払ってもらうことが一般的なので、前受けは取引先からの借り入れと言えます。納入前に代金をもらうことができれば資金繰りは安定するでしょう。
 

12. 社内預金制度

社内預金制度とは、従業員からお金を借りる形の資金調達方法です。従業員には、金利を得ることができるメリットがあります。一方で会社には、資金調達ができる、低金利で借入ができるというメリットがあります。

つまり、従業員としては銀行に0.1%といった低金利で預金しているよりも会社に3%の金利で貸したほうがメリットがあり、会社としては金融機関から5%の金利で借りるより3%の金利で従業員から借りたほうがメリットがあるということです。

双方にメリットがありますが、社内預金制度の導入には、労使協定の締結や保全措置の確保など条件が必要になります。 
 

13. 社債(私募債)

社債とは、証券を発行し出資者からお金を借りる資金調達方法です。その証券には、借入金額、支払利息、支払期日などが記載されていて、支払期日を迎えたときに出資者は貸付金額と利息を受け取ることができます。

その中でも、私募債は中小企業で利用が進んでいる資金調達方法の中の1つです。特定の人や会社だけに社債を引き受けてもらうものなので、世間に知られていない会社でも発行することができます。具体的には、銀行や社長の知人、あるいは事業に魅力を感じている人などに引き受けてもらいます。 
 

14. 社債(公募債)

私募債が中小企業に使われている社債なのに対して、公募債は知名度の高い大企業に使われている社債です。「公募」の名の通り、50人以上の不特定多数の一般の投資家から募集します。調達できる資金は、数億や数十億になることもあります。

株式と社債の違いは、会社を所有するかどうか。株式は購入した分だけその会社を所有していることになります。一方で社債は企業にお金を貸しているだけなので会社を所有していることにはなりません。 
 

15. コミュニティクレジット

コミュニティクレジットとは、日本政策投資銀行が発案した資金調達方法です。地域の信頼関係にある企業同士が、お互いに資金を拠出し合い信託会社を設立します。連携することで、個々の会社の信用より高い信用力を得ます。

その信用力を持って金融機関に融資を申請し、連携している企業の中で資金を必要とする企業に分配するという仕組みです。
 

16. 知人・家族

知人や家族に借金をする、あるいは出資をしてもらう方法。シンプルですが、返済期間・利息なしで事業資金を調達できることは素晴らしいことです。 
 
以上が「負債」によって資金を調達する方法です。次に「資本」によって資金を集める方法を見ていきましょう。

資本によって資金を集める11種類の手法

経営者・起業家が知っておきたい資本による資金集め

近年、資金調達の方法も広がりを見せています。ここでは「資本によって資金を調達する方法(エクイティ・ファイナンス)」を見ていきます。 

 

1. 助成金・補助金

どちらも国や自治体から支給される資金調達の方法。これらは、返済の義務がないものです。会社の所在地によって受けられる助成金・補助金があるか探してみるのも良いでしょう。
 

2. 事業譲渡・M&A

営業権の売却ができるように、会社そのものや事業部門、子会社を売却することで資金を調達することも可能です。株式を売却することも事業譲渡に含まれます。 
 

3. 第三者割当増資

第三者割当増資とは、特定の第三者に新株を引き受ける権利を与えて行う増資のことです。第三者には、新株かあるいは自己株式が割り当てられます。自社の役員や取引先、取引金融機関などの縁故者が第三者になることが多いため、「縁故募集」とも呼ばれています。主に未上場企業が資金調達のために行います。
 

4. 従業員持株会

従業員持株会は、企業が持株会を作り、会員の従業員に自社株を保有させる制度。会員は毎月一定額を支払い、株式を持株会として共同購入します。そのため、長期的かつ安定的に資金調達することが可能になります。さらに、株の値段が上がれば持株会の会員たちには利益が出るため、従業員のモチベーションの向上を図ることもできます。 
 

5. ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは、高い成長率を持つベンチャー企業に対して投資を行う投資会社(投資ファンド)。ベンチャーキャピタルは、資金を投下して終わりではなく、投資先の企業価値を上げるために経営に関わることもあります。ベンチャーキャピタルから出資を受けるためには、自分たちの事業計画を売りこむ必要があります。
 

6. 中小企業ファンド

中小企業ファンドは、ベンチャーキャピタルが運営する投資事業有限責任組合のことです。投資家たちから出資を募り、そのお金をベンチャー企業に投資しています。中小企業ファンドに上手いアピールができれば出資を受けることができます。 
 

7. エンジェル

エンジェルとは、自分のポケットマネーによって企業に投資をする個人の投資家です。米国に続き日本でも、投資家の損失を控除する「エンジェル税制」が導入されたことをきっかけに徐々に増えています。
 

8. 新株予約権(ストックオプション)

新株予約権(ストックオプション)は株を決められた額で買うことができる権利です。会社が取締役や従業員にその権利を付与します。付与された者が権利を行使することで資金調達が可能になります。 
 

9. クラウドファンディング

インターネット上で不特定多数の人から支援という形で資金調達ができるのがクラウドファンディング。起業する際だけでなく、新事業発足の際も一般の人から資金調達ができます。より多くの人に響くサービスを提供することで出資を受けやすくなります。
 

10. IPO(株式公開・上場)

IPO(Initial Public Offering)は、株式公開・上場の英語表記です。上場すると、個人投資家が株を買うことができるようになります。自社の株が市場で売買されるため、長期的で安定的な資金調達ができます。その反面、買収されるリスクが発生します。
 

11. ICO(仮想通貨公開)

ICO(Initial Coin Offering)は、仮想通貨公開と訳されます。企業が「トークン」と呼ばれる仮想通貨を発行し世界中の投資家に購入してもらうことで資金を調達する方法。 

以上が資産によって資金調達をする方法です。インターネットの発達や投資の在り方が変わってきているため様々な方法があります。

まとめ

いかがでしたか。
 
資金調達にはかなりの種類があります。資産を使って資金調達をするのか、負債によってするのか資本なのか。個人事業主、会社の経営者、起業前かによっても資金の調達方法は様々。
 
近年では、国や自治体が中小企業や新興企業を応援するための制度作りに力を入れていたり、インターネットを使った資金調達方法も増えています。
 
資金調達をしようと思った際には、色々な角度から見ることが大切です。そして、資金調達方法の選択肢を増やすことも同じく大切です。多くの選択肢を持って堅実な資金調達をしましょう。

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