
経営者は必見!銀行から資金調達する前に
資金調達をしようと思ったらまずは銀行からの融資ですよね。
銀行は、運転資金や設備資金等のまとまった資金ニーズにも応えてくれる心強い存在です。
しかし銀行から資金調達をする場合は、審査に備えておきたいポイントがあります。
そこでこの記事では、銀行融資をお考えの方に審査に合格するポイントを紹介していきます。
資金調達に欠かせない銀行融資の種類
銀行の融資には2種類あるのをご存知でしょうか?
目的に合わせて使い分けをするのがおすすめですが、ご存知でない方もいらっしゃいます。
そこで銀行融資を受ける際の手続きについて詳しく説明した後で、短期借入金と長期借入金について詳しく説明していきます。
銀行で融資を受ける流れ
銀行で融資を受けるためには、まずは融資の申し込みです。
銀行によって全く取り扱っている商品やサービスは異なりますので、会社の近さであったり預金口座をもっている銀行で選ぶといいでしょう。
銀行ごとに比較していると大変ですし、知っている銀行なら各種手続きがスムーズとなり、資金調達の申し込みもしやすくなるからです。
申込みの次に行う事は、審査(面談)です。
銀行の審査では、「融資先であるあなたがきちんとお金を返してくれる存在かどうか」が問われてきます。
当然、信用が低い会社には銀行もお金を貸してはくれません。
審査の申込み後、是非銀行の担当者に会社に来てもらうようにしましょう。
実際に足を運んでもらう事で、会社運営のじったいを確認してもらえるからです。
百聞は一見に如かず。
銀行も安心して融資をすることができますし、実際の融資の際に稟議書も書きやすくなります。
また忘れてはならないのは、審査の際に必要となる財務諸表や会社概要などの書類。
具体的には、「財務諸表」として、「損益計算書と貸借対照表」を最低3期分は用意したいところです。
さて、ここまでで事前準備・最低限必要な事項のご紹介を終えました。
上記の事項が確認できたところで、次は具体的な融資形態の話に移っていきたいと思います。
短期借入金
融資の種類は2つあるとお伝えしましたが、答えは「短期借入金」と「長期借入金」です。
短期借入金となるのは、返済期日が決算日から起算して1年以内に到来するもののことを言います。
短期借入金は比較的短い期間で返済期日がくるため、会社にとってはこの借入金の返済のための資金計画を十分に立ててから融資を受けなければなりません。
特に中小企業の場合には、売上を回収するまで当面のお金をやりくりするということも多々あるでしょう。
多額の借り入れは難しくとも、運転資金として短期で少額の借り入れをする場合、短期借入金はまさに最善の選択肢の1つとなりえます。
一時的な資金繰りに困っている場合は、短期借入金として融資を受けることがおすすめです。長期借入金
短期借入金が、決算日から起算して1年以内に返済日を迎える借入金であるのに対して、長期借入金は、決算日から起算して1年以上先に返済日がある借入金のことをいいます。
この2つの借入金の違いは、返済期間が違うということだけではありません。
融資額や金利も大きく変わります。
長期借入金の場合には、会社の設備投資を目的とする場合が多いので、高額で低金利になります。
短期借入金とちがって長期借入金は長期間にわたって金利を支払う必要があるため、より綿密な資金繰り計画や事業計画が必要となります。
2種類の融資方法が分かったところで、融資の仕組みを紹介していきましょう。
融資を受ける前に知っておきたい2つの仕組み
銀行から融資を受ける前に是非知っておきたいのが、「信用保証協会保証付き融資」と「プロパー融資」と呼ばれる2つの融資です。
以下では、そ信用保証協会保証付き融資とプロパー融資の違いについて詳しく説明していきます。
信用保証協会保証付き融資
「信用保証協会保証付き融資」とは、信用保証協会が保証している融資です。
金融機関との取引が浅い中小企業・小規模事業者の方が融資を受けようとすると、信用保証協会の保証を求められることがあります。
信用保証協会は事業を営んでいる中小企業・小規模事業者が金融機関から事業資金を調達する際に資金調達をサポートしている機関です。
信用保証協会が提供する保証付融資によって資金を調達する場合には、万が一借主(事業者)の返済が滞ってしまった場合に、借主に代わって信用保証協会が金融機関に立て替え払いが行われることとなります。
そのため、信用保証協会保証付き融資を実行するためには、信用保証協会に保証してもらう対価として、中小企業・小規模事業者は所定の信用保証料を支払わなければなりません。
要するに信用保証協会保証付き融資は、信用保証協会が担保となっていため、多額の資金を融資しやすくなるということです。
全国の信用保証協会には地域ごとにさまざまな保証制度が存在しているので、まずは銀行から資金を調達する前に信用保証協会や各地方自治体や金融機関などに相談しておくと良いでしょう。
プロパー融資
「プロパー融資」とは、信用保証協会などの外部機関による信用保証を受けずに直接銀行から融資を受ける融資のことを言います。
第三者の保証が無い分、事業者の信用力に応じた金額の融資額しか資金の提供を受けることしかできません。
融資のための審査が非常に厳しくなるので中小企業・小規模事業者の場合、借入金が希望額よりも少なくなってしまう傾向にあります。
基本的には条件面等で保証付き融資よりも劣ってしまいます。
審査を通すための重要な3つのポイント
ここまでは、銀行融資の仕組みと種類について説明してきました。
ここからは、実際に銀行から資金を調達ために重要となる3つのポイントについて、詳しく説明していきます。
貸したいと思える決算書を作る
銀行から融資を受けたい場合には、まずは決算書の作成が重要です。
決算書とは、通常、「損益計算書と貸借対照表」の事を指します。
決算書を良くしたいなら、まずは「自己資本比率」を改善することが大切です。
銀行によっては、自己資本比率が〇%以下のところには融資をしないなど基準を定めている場合もあるので、非常に重要な指標。
まずは余計な資産を削ぎ落とすことを考えて、自己資本比率の向上に努める事が、決算書を良く見せる上で何より大事でしょう。
資金用途と融資希望額を明確にする
銀行融資を受けるためには提供された資金をどのように使うのか、どれくらいの資金が必要なのかを明確にします。
また、社がきちんと事業計画をもって資金を使っているかどうかの判断材料として、なぜその資金が必要なのかに関する理由付けは必要不可欠です。
100万円の機械の購入資金が欲しいという会社に、200万円の融資をするということはありえないでしょう。
そのため、銀行からの融資を希望する場合には、まずは綿密な事業計画を立てることによって資金の使用使途を明確にすること。
そして、資金の使用用途に合わせて希望融資額が合致するように設定することが大切です。
担保・保証人を用意する
銀行から融資を受ける場合には、原則として担保と保証が必要です。
銀行はリスクを回避すべく、融資先に担保と保証人設定を求めます。
保証人よりも担保の方が審査にあたって評価が高くなることが多いので、<多額の融資を銀行から受ける場合には、十分な担保を用意することが大切です。 担保であれば融資したお金が回収できなくても確実に金融機関に所有権があることになるので、最悪のケースでもそれを売却することで回収に充てることができます。 担保か保証人を設定する事で、銀行側も安心して融資出来るという判断に繋がるのです。
まとめ
中小企業・小規模事業者にとって銀行は、事業運営や投資のために必要となる資金を提供してくれる非常に心強い存在です。
様々な商品・サービスを提供してくれているので、自分の会社に合った商品・サービスを活用すれば、今後の事業活動も展開しやすくなりますし、会社の資金繰りも楽になります。
しかし、銀行から融資を受けると一口にいっても、なかなか一筋縄ではいかないもの。
ご紹介した諸々の条件やルールをしっかりと押さえた上で、1つ1つ丁寧にこなしていけば、きっと良い条件で融資を受けられるでしょう。
審査が面倒くさいと思う方は、ファクタリングという資金調達方法を利用するのも一つの手です。