
悪徳業者が存在するファクタリング業界の仕組み
売掛債権を売買することで早期に資金化できるファクタリング。
「銀行から融資が受けられない・・・」等、運転資金に悩む経営者の救世主です。
しかし「少しでも早く資金を手にしたい」という経営者の弱みにつけこんで、経営者からお金を貪り集める悪質な詐欺業者がいるのも確かです。
その背景として、ファクタリング業界が法的な規制が少なく参入障壁が低いため詐欺集団が入りやすいという事実があります。
もちろん、経営者を助けたいという想いからファクタリングをしている優良企業も存在しますが、その中に紛れて詐欺を働く悪徳業者も一定層存在します。
そこでこの記事では、ファクタリング会社になりすまして詐欺を働く悪徳業者の巧妙な手口を暴き出し、絶対にだまされないためのコツを伝授します。
ファクタリングの悪徳業者に注意!違法詐欺会社の手口
悪徳業者はどのような手口で経営者をだましているのでしょうか。
その悪質な手口を紹介していきましょう。
手数料を極端に安く設定
ファクタリングを利用したことのない経営者にとって、ファクタリング手数料の相場など知るよしもありません。
悪徳業者はそれをいいことに、2社間ファクタリングで5%前後という破格の手数料で勧誘してくることがあります。
「他社と比較してもありえない手数料!」「得意先に知られることなく格安手数料で資金調達!」などと煽ったような広告を出してくるでしょう。
しかし、売掛先に通知をしない2社間は、ファクタリング会社にとってはあまりにもリスクが大き過ぎるため、手数料5%程度でファクタリングはできないといっても過言ではありません。
手数料の安さでだまされないためには、ファクタリング手数料の相場について認識しておきたいです。
2社間ファクタリングの手数料の相場は10%~30%です。
「ファクタリングの手数料相場を比較」でも紹介しているのでしっかり確認しておきましょう。
適当な見積と後出しの費用
優良なファクタリング会社が行う審査は、客の持ってきた売掛債権から、売掛先の財務状況を帝国バンクやJICC(日本信用情報機構)で詳細に信用調査します。
ファクタリング会社にしてみれば、ここをきちんと調査しないと現金が回収できなくなる可能性があるからです。
しかし、ファクタリングで詐欺をするような悪徳業者は、会社の経営状況や債権をきちんと審査していません。
いかにも時間をかけて審査をしたようにみせかけるため、わざと審査結果を遅く通知してくることもあるほど。
悪徳業者が審査をしているのは、「客自身が悪徳業者をさらに上回る詐欺集団であるかどうか」だけを見ています。
世の中には詐欺集団が別の詐欺集団をだますケースがあるからです。
しかも、ファクタリング手数料を5%前後と謳っていたにもかかわらず、後出しジャンケンのように高くした手数料をを持ちかけてきます。
その高い手数料の理由として、「審査の結果、売掛先の信用度が低い」などともっともらしい理由を並べ立てるのでしょう。
1秒でも早く資金化したい経営者の弱みに付け込み、高い手数料を提示してくるのです。
また、見積もりをだした後に、本来ファクタリング契約には必要のない保証料や手付金といった費用を追加で請求してくることがあります。
これらを差し引くと最終的には半分ほどしか手元にお金が残らないといったことも現実にはあるのです。
支払が厳しくても分割払い
せっかくの売掛金を藁をもすがる思いでファクタリングしたものの、手元に残った現金は約半分ほど。
そんな状況でキャッシュフローが改善しているはずもありません。
悪徳業者はこのことも最初からわかっており、分割払いや追加融資の話しを持ちかけます。
悪徳業者ですから、金利は法外であることは間違いありません。
分割支払も苦しくなってくると、今度は「元金を払えないなら手数料だけは支払え」と言ってきます。
これが詐欺集団の悪質な手法、ジャンプです。
次月以降の手数料はさらに上積みされ、こうなると経営の健全化には程遠い状況に陥ってしまうのです。
容赦ない取立
経営者が支払えないとわかると、執拗な取り立てが始まります。
2社間で契約をしたはずが、売掛先に通知すると脅されたり、家族や従業員を保証人にして全額支払えと言ってくることがあります。
経営者は資金繰りに翻弄され、取り立てはさらに厳しくなり、家族や従業員からの信頼もなくす事態になりかねないのです。
相手は詐欺を働く悪徳業者、考えうる悪質な嫌がらせは全てしてくるでしょう。
違法詐欺会社の4つのチェックリスト一覧!資金調達する前に要確認
このような恐ろしい悪徳業者に捕まってしまうリスクを減らすために、以下の4つのポイントを必ずチェックしておく必要があります。
手数料額
まず、ファクタリングの手数料相場を把握しておきましょう。
2社間ファクタリングの手数料相場は買取金額の10%~30%、売掛先に通知する3社間ファクタリングでは、買取金額の1%~5%が相場となっています。
それ以上の手数料を提示してくる業者は危険です。
担当者と事務所
優良なファクタリング会社を選ぶ際には、事務所での面談があるのか、担当者はどんな人なのかを注視しましょう。
まず、ファクタリング会社のホームページにある会社概要をチェックします。
大手であるみずほファクターのホームページを例にあげてみますと、
- 名称
- 代表者名
- 所在地
- 電話番号
- 設立年月日
- 資本金
- 役員名
- 従業員数
- 業務内容
が記載されています。
悪徳業者は名称と携帯番号だけしか記載していないこともありますし、事務所は仮の住所で登録しているので、面談は街中のカフェで行うなんてことも実際にあったようです。
企業情報がきちんと記載されているのかは優良業者を決める一つの手になります。
また検索をした際に評判を見てみるのも良いでしょう。
見積もりと契約書の整合性
優良なファクタリング会社ほど、請求した見積もりと契約書に差はありません。
「最初に言っていたことと話が違う!」ということにならないよう、見積もりと契約書に相違点がないかしっかり見ておくとが必要です。
提出書類と受取書類
ファクタリングの契約には様々な書類が必要です。
売掛債権のファクタリングは、手形や小切手と違い、目には見えない債権を売買するのですから、当然だといえます。
- 商業登記簿謄本
- 印鑑証明書
- 決算書の写し
- 売掛先との契約書・取引内容を記載した書類
- 納税証明書
- 代表者の本人確認書類
少なくとも上記のような書類は必須でしょう。
悪徳業者は真剣に審査をする必要がないので、これらの書類を要求してきません。
また、優良なファクタリング会社ほど見積り依頼や査定には快く対応してくれるものです。
受け取った見積書には細かく明細が書かれていることもチェックしておきましょう。
優良会社と利用契約するためは比較がおすすめ
ファクタリングを初めて利用するのはとても勇気がいることですし、折角契約しても悪徳業者だったら意味がありません。
最近ではファクタリングも徐々に広まっていき、優良ファクタリング会社のランキングを掲載しているサイトも多くなりました。
当サイトも含め、優良ファクタリング会社を調査してランキング化しているので、契約する前にまずは情報を比較すると悪徳業者に騙されることはありません。
そして利用する際には複数のファクタリング会社から見積りをとっておくのがおすすめです。
最後に
ファクタリングの悪徳業者は現在もどこかで経営者からお金をだましとっています。
切羽詰まった状況にある経営者に対して、何の躊躇もなく現金をだまし取ろうとしてくる悪徳業者は許すことができません。
そもそも規制されていないことがおかしい気もしますが、そんなことも言っていられない現状。
騙されないためのチェックポイントを活用して悪徳業者を見極めて、資金繰りの改善に努めたいですね。
>>信頼できるファクタリング会社の比較はこちらにまとめていますので合わせてご覧ください。